トップ > コラム > コラム No.856
 
トップ > コラム > コラム No.856

#856 / 2013.08.05

ご当地ナンバー2

新しいご当地ナンバー10種類が2014年度からお目見えします。

2013年8月2日、国土交通省は自動車のナンバープレートに独自の地域名を表示する「ご当地ナンバー」の第2弾を発表しました。
発表されたのは以下の地域です。

  • 盛岡【岩手県】:盛岡市、八幡平市、岩手郡滝沢村、紫波郡紫波町矢巾町
  • 平泉【岩手県】:一関市、奥州市、胆沢郡金ヶ崎町、西磐井郡平泉町
  • 郡山【福島県】:郡山市
  • 前橋【群馬県】:前橋市、北群馬郡吉岡町
  • 川口【埼玉県】:川口市
  • 越谷【埼玉県】:越谷市
  • 世田谷【東京都】:世田谷区
  • 杉並【東京都】:杉並区
  • 春日井【愛知県】:春日井市
  • 奄美【鹿児島県】:奄美市、大島郡大和村宇検村瀬戸内町龍郷町喜界町徳之島町天城町伊仙町和泊町知名町与論町

前回の平成18年は18地域でした。(その後、富士山が追加され19地域になりました)
そのとき国土交通省に要望書を提出したものの採用見送りとなった奄美にとっては、まさに悲願とも言えるでしょう。

今回のご当地ナンバーは、騒動があったといわれています。
世田谷では区民への意向調査が不十分なまま同区が申請したとして、導入反対派の区民23人が国に承認差し止め請求を東京地裁に起こしました。
品川から世田谷に変更になるのは納得いかないというわけですが、東京に住んでいない私には品川も世田谷も有名な地名なだけに違いがさっぱりわかりません。
むしろ原発事故直後から起きた福島・いわき・会津ナンバーへのいわれのない偏見からみれば、本当に心底どうでもいい争いでしかありません。

結果として10地域が採択されましたが、いろいろ疑問は残ります。
「若者の車離れ」などとメディアはかき立てているのに、県内8つ目となる春日井を追加しなければならないほど愛知県内はナンバー枯渇の危機を迎えているのでしょうか?
また郡山と前橋は、それぞれ福島・高崎両市へのライバル意識からくる申請劇だったのではないでしょうか?
世田谷は品川ナンバーのままが良かったのでしょうが、同じ東京都内の杉並は練馬ナンバーがいやだっただけの話ではないのでしょうか?
すべて私の邪推ですが、地域住民の総意なしに行政のエゴが突っ走った結果なのかな、と思わずにはいられません。

さて、今後も第3弾、第4弾と続いていくのでしょうが、こうした選考で考えさせられるのは、納得させられる「なぜ」が言えるかどうかだと思います。

なぜ、そのナンバーでなければいけないのか。
この「なぜ(why)」に対する明確な答えがなければ、採択されるわけがありません。

登録事務所が100km以上も離れているとか管内のナンバーが枯渇しそうだというのなら話はわかります。
しかしどこでも訴える復興やら地域振興なんて理由では、理由にもなりません。

物事を為すに強い動機は大事ですが、それ以上に周囲の協力者を納得させられるだけの明確な理由がなければ、仮に採択されてもずっと抵抗勢力が消えない状況が続くでしょう。
これは会社内の小さなプロジェクトだけの話でなく、企業誘致、ご当地ナンバー、果ては世界遺産登録やオリンピック招致にいたるまでぶち当たる問題です。

とっかかりは個人や団体のエゴからでいいと思うのです。
ただ、周囲をしっかり巻き込んでいくには、「なぜ」に対して納得させうる「理由」が説明できなければ大成は難しいかと思います。

whyを明らかにしよう。

追記(2013.08.05記)

富士山は世界遺産登録を果たしましたが、東京オリンピック開催は未知数です。
東京でなければいけない理由は、残念ながら今の私には思いつきません。

サイト内リンク