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#852 / 2013.07.08

若者離れ

いい加減、特定の年代に責任をなすりつけるのは辞めませんか?

クルマ、テレビ、酒、政治、住宅……。
なんでもかんでも「若者離れ」をつければ満足なのでしょうか?
人生のベテランともあろう方々がそんな単純なフレーズで思考停止しているのかと思うと、情けなくて仕方ありません。

離れたと言われていますが、そもそも触れてもいないのに興味を示さなかっただけで離れたといわれれば、若者からみれば理不尽で不愉快です。
若い人から見たらあらゆる物事に対して不要なものを取捨選別した結果なだけなのに、過去と違うからおかしいとは何の権利があって言える言葉なのでしょう?

若者離れの正体は主に以下が挙げられると考えています。

  • 各世代すべて可処分所得が少ないため買えない。もしくは維持できない。
  • あらゆるものが日用品化して魅力的な商品がない。
  • 他に魅力的なものに興味を奪われた。
  • 就職氷河期世代とそれより若い世代は好景気を経験しておらず、お金で物欲を満たした経験が乏しい。
  • 人口減少により国全体の消費が落ち込んでいる。
  • 若者をやり玉に挙げれば中高年受けがいいと、メディアが安易に「若者離れ」を叫ぶようになった。

クルマ離れといっても郊外に行けばたくさん走っているし、観光地では渋滞もします。
地方では、冬から春にかけて卒業を控えた高校生が教習所に通い出します。
運転者は増えていますし、自販連のサイトを見た限り2009年から2012年までの乗用車販売台数は新車・中古車とも前年比90%〜110%で推移しており、ここ近年でクルマ離れが加速しているようには見えません。

もちろん、あくまでもおおまかな統計上なので年代ごとの差は分かりません。
ただ人口減やガソリン価格の高騰、補助金制度の有無で販売台数に変化があったことがうかがえますが、若者ばかりが叩かれるほどの強い理由が見当たりません。

メディアや提供する側は若者離れという前に、そもそも現時点で魅力的なものを提供できているのかを検証することが先決なのではないかと思います。
自動車メーカーであれば、若者が手に入れたいと思うクルマを提供できていますか?
購入費や維持費が実際の若い人達が耐えうるものでしょうか?
利益率がいいだけだったり自分達が提供したいものだけを押しつけてはいませんか?

どんな業界のものでも同じです。
そもそも、提供しているあなたから見てそれは欲しいですか?
そしてそれを維持できますか?

時代とともに価値観は変わりますから、かくあるべきという考えでいるとあっという間に老害扱いされてしまいます。
過去が正解でもないし、未来が正解でもありません。

まさに今の時点から目を背けないでください。

レッテル張りを辞めよう。

追記(2013.07.08記)

売れないハードやコンテンツに固執している側だけでなく税制・生活保護問題など政治の問題もあると思いますけどね。
経済活動に防衛的とか合理的な判断を入れているだけであって、快楽主義・刹那主義による浪費は瞬間的な楽しさを麻薬代わりに打っていくようなものかと思います。

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