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#848 / 2013.06.10

卑怯なコウモリ

イソップ寓話に「卑怯なコウモリ」なるお話があります。


むかしむかし、鳥一族と獣一族とが互いに争っていた時代の話。
その争いを遠くから見ていたコウモリがいました。

戦況を見ていると鳥一族が有利になってきました。
そこでコウモリは鳥たちの前に姿を現し、「私は鳥の仲間です。ほら翼が生えているでしょう?」と言い鳥一族に加勢しました。

しかし獣達も負けていられません。
少しずつ盛り返し今度は獣一族が有利になると、コウモリは獣たちの前に姿を現し「私は獣の仲間です。灰色の毛皮と牙がありからネズミみたいでしょう?」と言い、今度は獣一族に寝返ります。

そしてコウモリは何度も寝返り、そのたびに有利な側を加勢し続けました。

その後、鳥達と獣達の争いは収束し和解します。
ところが何度も寝返りをしたコウモリは、どちらの種族からも嫌われ仲間はずれにされてしまいました。

そしてコウモリは、暗い洞窟の中へ身をひそめるようになったとさ。

おしまい。


この話が示唆しているのは、何度も裏切れば誰からも信用を失ってしまうということです。
そして一般的に、こうした考えを抱く人が多いと思います。

しかし別の側面から見ると「その時点の戦況を見て自分が生きる手段を実践できた」とも言えます。

常に状況に合わせた戦術がとれるということは、簡単なようでなかなか難しいところです。
私も含め多くの人は度胸と話術でなんとか乗り切るパターンが常でしょうが、度胸を付けるにも場数を踏んでいなければ身につきません。

運転も同じです。
状況は刻々と変化しますから、1秒前と今が同じ状況なんてありません。
瞬間ごとに自分の答えを出して進んでいくのです。

一見すると場当たり的で軸がぶれているようにも見えます。
それは狭い見方です。
そうではなくて相手によって柔軟に変えていくことが軸であり、その軸上ではまったくぶれていないのです。

「こうなるはず」とか「かくあるべき」といった思考を持つのはとても楽です。
しかし、それに安住してしまうと思考停止を招き、とんでもないトラブルに巻き込まれてしまうでしょう。

思考停止の呪文は、忘れてしまいましょう。

凝り固まった価値観を覆していこう。

追記(2013.06.10記)

仕事観。
経済観。
社会観。
家族観。

私達が常識だと思っているものは、本当に不変なものなのでしょうか。
未来永劫なんて信じていてもあっけなく覆される、そんなこともありえると考えていればたいていの非常時でもびっくりしなくなる、と考えていますがあなたはいかがでしょうか。

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