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#809 / 2012.09.09

車輪のついた道具箱

クルマを道具と割り切れば、これほど頼りになる存在はありません。

乗用車ばかりに乗っていると、どうしても快適性に目が行きがちです。
しかしトラックやバンなどの貨物車に乗ると、実用性が重要なのだと気づかされます。

田舎では交通機関の未発達な地域への移動の足としてだけでなく収穫した農作物や草刈り機などの機械を大量に軽トラに積んだりと、クルマは生活に欠かせない道具として活躍しています。
モーニング誌で「新白河原人」を連載中の漫画家・守村大さんは、「この先、ガソリンの供給が先細り、内燃機関の所有は一家に1台とすべし、てな法律が制定されでもしたら、私の場合、乗用車もバイクもチェーンソーも競り負けて、軽トラが堂々と残るのではあるまいか。」と記しています。

あの東日本大震災発生直後にほとんどのインフラがストップしたさなか、それでも動けたのは積載能力のあるクルマでした。

機動性は二輪に劣るものの外部電力に頼らず内燃機関で自走でき、雨風をしのぐ小屋となり、小型の発電機となり。
実際に体験したことで、あらためてクルマは便利な道具なのだなと感じずにはいられませんでした。
食糧や資材の輸送、廃材の搬出だけがクルマの役目ではなかったのです。

国の経済破綻や南海トラフ地震が示唆される昨今、たくましく生きていくことが私たち一人ひとりの課題なのではないかなと私は感じています。

街に出れば、私たちの目を奪うもの、高級食材を使ったおいしい食べもの、そして自尊心を満たしてくれるものがたくさんあります。
でも、それらが緊急時に役立ってくれるとは限りません。

あの日、携帯電話は通じませんでした。
鉄道が復旧するまで1月近くかかりました。
カップラーメンすらも店頭からすぐになくなりますが、お湯を沸かそうにも停電中でした。
福島県内各地の放射能測定情報が各メディアで報じられる中、戒厳令が敷かれたかのようにほとんどの県民が外出を控えました。

それらはあの非常時に実際に体感したことですが、そうした非常時がいつまた当たり前になるかわかりません。

常に非常時を考えているのがベストですが、そうでなくともあなたが持っているもの達、そしてあなたがこれから買おうとしているそのものは、あなたがたくましく生きていくために必要なものでしょうか?

本当の相棒を探そう。

追記(2012.09.09記)

その相棒とは、きっと容姿は地味だし、ステータスを感じさせるわけでもあなたにたくさんのお金をもたらすわけでもないと思います。
でも、非常時こそ有益な活躍を見せてくれるはずです。
たぶん、結婚観に近いものなのかもしれません。

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