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#802 / 2012.07.22

裏道花道

誰も通らないからこそ裏道です。

世間には少数派と呼ばれる人々や必ず苦労する茨の道があったりします。
そういうものの存在があると避けたくなるのが人情です。

でも、あえてそういうものに飛び込んでみると大きな見返りを得ることができたりします。

「人の行く裏に道あり花の山」という格言があります。
もともと千利休の句でしたが、現代では株式投資の格言としても知られています。
人が避けたがることにこそ好機がある、という意味です。

しかし裏道だからといって、通りやすいかと言えば別問題です。
だいたいは狭い路地裏だったり生活道路だったりして、思うようには進めないものです。

運転に限らず、仕事や勉強などすべてにおいてそうです。

不慣れな道だからこそ何かに擦ってしまうでしょうし、停止する必要性も出てくるでしょう。
前に進めるならまだよくて、しばしば後戻りしなければいけない場面もたくだんあるはずです。
未舗装路や水田のあぜ道、茨の道、けもの道など道と名が付けばなんであろうと裏道になるでしょう。

そうした道を通るのは大変なことですが、大変だからこそ自分や周囲について見つめ直せることができます。
この道で良かったのか、なんとか進むにはどうすればいいか、撤退するならどこを見極めなければいけないか、周囲はどうか、同じ問題ではまっている人はいないか等々、渦中に身を置くことでしかわからない問題が山積するでしょう。
それらの問題を1つでも乗り越えられればあなたに深みが増すでしょうし、問題と直面して落ち込んでいるときにそれでも本当に応援してくれる人や頑張っている自分に気がつくでしょう。

それらはあなたの貴重な財産です。
けっしてお金に換えられないものですし、奪われることもありません。
これがもし裏道を通らずメインルートのみを走っていれば、まったく得ることのできない財産です。

多くの人と違う行動をとることは、とても大変で勇気が要るものです。
まったく賛同者がいないこともままあるでしょう。

それでもあえて裏道を進んでみると、今の自分では得られなかった知識や経験が得られるはずです。
思うようには進めないものですが、数年あるいは数十年後の自分が振り返ったときにきっと笑っていられるはずです。

大丈夫です。
ゆっくりでもいいから一歩ずつ裏道を進んでみましょう。
きっと満開の花々が出迎えてくれるはずです。

誰もやらないことだからこそやってみよう。

追記(2012.07.22記)

本当は下の句があって「人の行く裏に道あり花の山 いずれを行くも散らぬ間に行け」で1つの句です。
どんな道も行くにせよ花が咲き誇っている期間に行かないと、綺麗な花を見られません。
人の避けることを行なうのも大事だし、タイミングも大事なのだということです。
人生の中で無理ができる時期と無理ができない時期を考えながら動かないととても苦労しますよ、という示唆なのでしょう。

上の句だけが一人歩きして「では、人と違うことをやればいいんだな」で思考停止してしまうと、それはそれでうまくいかないものなのかもしれません。

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