#80 / 2001.09.30
Ms.ボーダレス
〜Ms. Borderless〜
実は、同じバイト仲間だった。
実は、同じ街の高校生だった。
実は、同じ共通の友達がいた。
初めて会った相手にたいして、人間は共通の話題を見つけようとする。
生まれも環境も違う人間なのに、意外と同じ考えを持ったりしている。
共通項は、コミュニケーションへの糸口をみつけだすのに非常に有効だ。
彼女とは、先に挙げた3項目が共通項だった。
ちょっと話しかけてみたのがきっかけだった。
気がついたらいっしょにカラオケしたり、飲み会で同じテーブルにいたりした。
人間関係は思いがけず築きあげられるものだ。
かくして、彼女とはこう知り合った。
しかし、よく考えてみると日本人はこういった人間関係作りは苦手ではないかと思う時がある。
人間関係を作る前に、まず枠組みを作ってしまってはいないだろうか。
あの人はどこそこの所属だから、こういう立場だからと考え込むと、人間関係など作れない。
彼女とは、そもそも出身校が違う。
学校が違う、部活も違う。
一見、共通していない。
そこで、違うといってせっかくのコミュニケーションを踏み潰してはいないだろうか。
実は、私はそう思っていた。
共通項が違うのに友人になれるのか、と。せいぜい知人どまりなのでは、と思っていた。
当時は今みたいにいろいろ旅をして見聞を広める事をしていなかったので、視野が狭すぎたのだ。
私のくだらない固定観念をぶち壊してくれた彼女に、境界を作るなと教えられた。
シルバーのコンパクトワゴンは意外と侮れない。
こうしてライバルが増えていくのは、とても楽しい。
出身にはこだわらないでほしい。
これからも宜しく願いたい。
くだらない括りは棄てよう。