トップ > コラム > コラム No.796
 
トップ > コラム > コラム No.796

#796 / 2012.06.09

立ち止まってみる勇気

闇雲にアクセルペダルを踏み続けてもダメです。

駆動系の各パーツに重大な不具合がない。
速度域に合った適切なギアが選択されている。
ノッキングもオーバーレブもしないエンジン回転数を保てている。

他にもまだまだあるでしょうが、ざっとこうした内容をすべて満たしてはじめて効果的に前進できるものです。

しかしながら、たいていのドライバーはここまで意識していません。
メンテナンスはディーラーにお任せ、ギアは自動変速機にお任せでエンジンへの負荷を意識などしない人が大半だと思います。

それが悪いわけではないのです。
不得意なことを得意な人や物にお願いすることは、別に悪いことではありません。

ただ、仕組みに無頓着だと、何らかの原因で不具合が発生したときにどう対処して良いかわからないのです。
聞きたい人に連絡が取れなかったり、軽微なトラブルでもいちいち修理業者の日程をうかがわなければいけなくなってしまいます。
前へと効果的に進めなくなってしまっているのに、仕方なくてそれでもなおアクセルペダルを踏み続ければ行けるだろうと盲目的な対処しかできなくなるでしょう。

こうなると感情のみが先行してしまい、立ち止まるとか撤退するといった判断ができなくなります。
不採算が続くのに経営陣の思いだけで赤字を出し続ける企業のようなもので、1つ1つがきちんとクリアされないまま闇雲に突っ走っても効果的に前へは進めないでしょう。
個人にしてもそうで、やめられないまま続けている作業やお稽古事、あるいは捨てられないものは誰しも1つくらいはあるものです。

すべてを停止させる必要はありませんが、すべての物事を一つ一つ検証する必要はあります。
その上で進むべきか否かを個別に、そして論理的に判断することは大切なことです。

山道や夜道を走っていると分かりますが、突き進むだけではどこかで後戻りできないポイントが必ず現れます。
そうなったときに大ダメージを負いながら得るものも少ないままに進むのか、そうなる前にそこまでに要した時間や費用を勉強代と割り切って撤退するかを判断しなければいけません。

進むか戻るかだけで済めばいいですが、危険地帯であれば負傷することもあるでしょうし、最悪の場合は死も考えなければなりません。
腹切りも死んでわびるのもとうに過去のものとなった現代において、わざわざ自分で体現する必要はありません。

冷静に現状を分析したり受け入れられない個人ならば後戻りできないで苦しむでしょうし、リーダーならばその組織全体をもダメにしてしまうでしょう。
走り続けるのも一策ですが、小休止して1つ1つの物事を検証してみることも大事な一策です。

もっと言えば、「なぜ」を連呼しながらアクセルペダルを踏み続ける愚を犯すのはやめませんかということです。

無意識に背負い込んでいた荷物を捨てて、もっと身軽に走りましょう。
それが1つの突破口になるはずです。

勇気ある撤退を視野に入れよう。

サイト内リンク