#76 / 2001.09.13

CS250

〜Cool Silver 250〜

彼は、スキーヤーだ。
冬が来ると、クールシルバーのSUVで山に行く。

彼と私では、走りのスタイルがまったく違う。

私の場合、走る時は相手の心理を読みながら走る。
めいっぱい油断させておいたり、焦燥感を与えたり、また、こちらに敵意がないことが伝わったかも読み取っている。
私は常に、心理的駆け引きを楽しんでいくタイプだ。

でも、彼は違う。
ソツなく走っていくタイプだ。
表情が読めない。
ポーカーフェイスなのだ。
だから、イメージカラーはクールシルバーなのだ。

こちらの気をぶつけても、ものともしない精神力がある。
まるで百戦錬磨の剣豪だ。

しかし、彼はよく笑う。
彼の笑顔には、人を惹きつける魅力がある。

笑顔のもつ力は強い。
強い「明」の力があるのだ。
だから周囲には、けしてクールなイメージを与えない。

それでいて、書を好む。
剣豪宮本武蔵は、沢庵和尚から与えられた書物を読んで、暴れん坊から武士に成長したという。
人格を創っていくのは、いつの時代も書物だ。
強い剣豪は、みな読書家なのだ。

でも実は、笑顔の似合う好青年だ。

剣豪ノ如ク、生キヨ。