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#750 / 2011.08.01

トラブル対応力

2011年7月23日20:30(日本時間21:30)すぎに、中国浙江省温州市で高速鉄道列車が追突・脱線する事故が発生しました。

多数の死傷者が出たにも関わらず、中国鉄道部は列車衝突事故の現場で運転席車両を粉砕して即座に埋めてしまいました。
その後、中国当局は驚くべき対応に出ました。

  • 事故から1日半後の同月25日朝には、事故原因が不特定なまま運転再開。
  • 同月26日に埋めた車両を掘り出したものの、中国鉄道部は「運転席には国家機密レベルのテクノロジーが詰まっており、これが漏洩するのはまずいので現場で破壊して埋めた」と釈明。
  • 真相究明を求めて当地で抗議を行っている遺族の一部に対し、鉄道省担当者が同月31日までに賠償交渉で妥結するよう迫った。
  • 鉄道省の対応を批判した中国中央テレビの報道番組担当プロデューサーが停職処分を受けた。中国指導部によるメディアへの監視強化一環の可能性が強い。
  • 事故原因の一つとなった信号システムのトラブルが、河北省秦皇島と遼寧省瀋陽を結ぶ高速鉄道でも数年前に起きていたという。つまり問題点を把握しながら数年間放置していたということ。

埋めた話を聞いたとき私は、この国は失敗から学ばない人達が仕切っている国なのだと思いました。
それと同時に、人命よりもメンツ(面子)を重視するんだなとあらためて感じました。

営業運転なのですから、もちろん失敗しないことが前提です。
しかし万が一失敗してしまったのなら、失敗を糧に再発防止をするしかないでしょう。

体面を気にして本質を見えない場所へ葬り去ろうとするのは、過去から学ばないということです。
それでは、いつまでたっても愚かなままです。

かつて2000年に発生した三菱自動車工業のリコール隠し問題で、日本国内では企業倫理というものに注目が集まってきました。
その後、リコールがなされるのは企業側が真摯に対応する現れとして好意的に解釈される風潮に変わってきたように思います。

トラブルに対してどのように対応するかで世間の見方が大きく変わるものです。

パナソニック社は1985年から1992年まで製造されたFF式石油温風機の欠陥による死亡事故をうけて、2011年となった現在も回収活動を続けています。
また1982年、頭痛薬「タイレノール」にシアン化合物が違法に混入された事件を受けジョンソン・エンド・ジョンソン社は、マスコミを通じた積極的な情報公開の他、異物混入を防ぐため3層密閉構造のパッケージを新開発し、事件の2ヶ月後には事件前の売上の80%まで回復をしたといわれています。

こうした対応によりピンチをチャンスに転化することは、企業だけでなく個人レベルでも可能です。
リコールが起きてお客様が来られたら接点の少なさを解消するためのきっかけになるし、自分だけでは解決できない難題に直面したときどう切り抜けられるかで、あなたの信用につながるし自信にもつながることでしょう。

ミスをするのが悪いことと考えているうちは、何にもやっていない人です。
結局何にもチャレンジできずに老いていくことを認めたわけですから、失敗もしないけれど成長もしない人です。

トラブルが発生するのは、いろいろなことにチャレンジしているためにいろいろな問題が起こるからです。
そしてトラブルに直面したときの最初の反応が、その人間の本質です。
あなたのこうした反応を、他人はものすごく見ています。

問題は自分の予期していない時にこそやってくるものです。
だからこそ、いつでも非常時に陥る可能性があるのです。

言い換えれば、普段から諸問題に対してあなたがどう真摯に対応するかを考えておきなさい、ということです。

トラブルには真摯に対応しよう。

追記(2011.08.01記)

埋めてなかったことにするなんて犬でしょうか?
かの国は未来永劫、小人のままですね。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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