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#749 / 2011.07.24

ネッツトヨタ南国

まっとうな企業や団体であれば、どこでも顧客満足(CS:Customer Satisfaction)を目指すのだろうと思います。

全国どこのカーディーラーでも顧客満足に向けた取り組みに余念が無いと思いますが、高知県にあるネッツトヨタ南国株式会社(以下、ネッツトヨタ南国)は顧客満足面で全国でもトップレベルクラスにあると言われています。

顧客視点でのネッツトヨタ南国の特徴(一例)

  • くつろげる空間を確保するため、ショールームに展示車がないこと。
  • 「お客様」でなく名前で呼ぶこと。来店時にドリンクや本等、顧客の嗜好がスタッフ内で情報共有され顧客に適したサービスを行なう。
  • 試乗は48時間まで可能。
  • 洗車サービスが無料で何回でも受けられる。他社製の車両でも可能。
  • カーディーラーなのに朝食(珈琲とサンドイッチ)を提供。(250円)

こうした表面的なことだけでなく、社員サイドから見ても他社と違なります。

  • 営業ノルマがない。
  • 飛び込み営業はせず、店舗来訪した顧客への販売が基本。
  • 社員が話し合い設定する目標はあるものの、達成出来なくても給料や待遇面でペナルティーはない。
  • 同社の経営理念が「全社員を人生の勝利者にすること」であること。
  • 「CS(顧客満足)はES(従業員満足)と連動する」との考えから、従業員満足度向上を優先する。
  • 多数決も命令も、そして組織図もない社風。

精神論で営業をかけるような前時代的な会社とは、一線を画しています。
そうしたことを諭すかのように、同社のサイトでは次のように書かれています。


世の中で存続することのできる企業 = お客様からその存在価値が認められる企業には大きく分けて3つのタイプがあると言われています。

  1. 製品の優位性 (Productive Innovator)
    継続的に革新的製品・サービスを提供できる卓越性
  2. 業務の卓越性 (Operational Excellence)
    製品・サービスの価格、納期、クオリティ、選択肢などの競争力を生み出す業務運営の卓越性
  3. 密接な顧客関係の卓越性 (Customer Intimacy)
    顧客それぞれに対応した製品・サービスを継続的に提供することで、長期的に良好な信頼関係づくりを実現する卓越性

これら3つのどれもが重要であることは言うまでもなく、世界中の企業が何らかの取り組みで顧客価値を生み出そうと努力しています。
しかし、すべての企業がそれに成功しているわけではありません。
長期間にわたって成長を続け、同業他社からの尊敬を集めている企業をつぶさに研究した結果、それらの企業は共通して上記の3つのなかの特定のひとつの領域で圧倒的な競争力をもっていることが(残り2つも業界平均は維持)近年になってわかってきました。
つまり、戦略を持たず、やみくもにいろいろなことを追い求めても決してうまくいかない、ということがはっきりしてきたのです。


ネッツトヨタ店の場合、旧トヨタオート店と旧トヨタビスタ店がそれぞれ経営母体が異なるまま同じ車種を取り扱うために、製品やサービスでほとんど差はつきません。
極端な値引き等で闇雲に販売すればブランド価値の低下を引き起こし、ひいては企業の存続にも関わることになるでしょう。
上記の理由もあると思いますが、同社は社名変更前のトヨタビスタ高知時代から顧客満足を一貫してきたことから、「密接な顧客関係の卓越性」を追求しているといいます。

ここで大事なポイントは、自分の強みと弱みを知ることです。

強みを知っておくのは、他人や他社とどこで差別化できるのかを知っておくだけでなく、どこに資源を投入するのかを見極めるためです。
資源とは、あなたが費やせる時間やお金のことです。
いわば、投資です。

そして弱みを知っておくことは、何も恥ずかしいことではありません。
自分が失敗しないための地雷を踏まないようにするだけでなく、鍛えても時間やお金の浪費につながるならしないという選択もあるのだと言うことを知っておくということです。
弱みを底上げしても平均的なスペックしか持ち合わせていないのなら、結局はその他大勢でしかないと言うことです。

お金は有限な資産であることはだいたいの場合理解してもらえるのですが、時間は有限だと考えている人はうんと減ってしまうように思います。
また闇雲にがんばればなんとかなると盲信している人も、世の中には多いように感じます。

そんなのは、ファンタジーでしかありません。

まず、真摯に自分と向き合ってみること。
今の自分に何ができるのかを知り、その上で戦略を練っていくことです。

強みと弱みを知ることは、世の中を渡り歩いていくことために必要不可欠です。
むしろ、自分のスペックを自分で見極められないほうがよっぽど危ういです。

自分の強みと弱みを知っておこう。

追記(2011.07.24記)

自分たちの営業成績ばっかりで、顧客のことをみじんも考えないような組織はダメだと思います。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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