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#722 / 2011.01.24

安定的な速さ

速さには価値があり、需要があります。
逆に、遅いものに価値は見出しにくいです。

なぜ、のぞみやはやてのような新幹線は黒字路線で、地方のローカル線の多くは赤字路線なのでしょうか?
運賃の差もあるでしょうが、それより速さを求める人が多いからだと思うのです。

国内では新幹線が開業するたび、熊本・鹿児島や長野、青森・岩手各県を走る並行在来線がJRから経営分離されていきます。
もしあなたが、鹿児島や青森まで鉄道旅行するなら鈍行で行きますか?と問われたらどうでしょう。
残念な話ですが、おそらくほとんどの人は、特急料金を支払ってでも新幹線を使うのではないでしょうか。

クルマもそうです。
並行する国道バイパスが高規格道路でもない限り、高速道路を走るほうが速いです。

首都圏内であれば快速電車が一番速いかもしれませんが、地方内部においてはクルマが一番便利で速い移動手段です。
公共交通が衰退するなか隣接市町村のどこにでも行け、そのための体力消耗が極めて少ないことが特徴です。

自転車では場合によって片道10km以上の移動することを考えたら、掛ける時間や体力がかかりすぎて割に合いません。
かといって原付では、ハイウェイ化した一級幹線道路で煽られ、冬の凍結路では危険度が増します。
安定的な速さを考えると、現在の地方においてはクルマが一番ではないかと思います。

安定した速さがあるということは、クルマに限らず仕事や家庭でも大事なことではないでしょうか。

仕事や家事、あるいは返事が速いということは、非常に価値のあることだと思います。
お金だけでなく時間も貴重な資産ですから、自分や相手の時間を減らさないことは、「相手の寿命を無駄食いしない」ことに等しいです。

これに対し、悠々自適を是とする人は反論するかもしれません。
しかし私などは、若いときに比べ寿命が尽きるまでの残り時間が少なくなっているというのに、よくのんびりできるものだとかえって感心してしまいます。

ただ、何でもかんでもゆっくりやるのが悪いとは言いません。
かといってモタモタしても丁寧にやればいいというのは、非日常を求められているときだけです。
高級旅館でおもてなしを受けるときとビジネスホテルでの接客サービスは、同業種のサービスであっても同列に考えるのは不適切です。

確かに、スロウとファストのメリハリは必要です。
要所要所でゆっくりやることは大事なのですが、基本が速くなければいつまで経っても目的地にはたどり着けませんよ。

安定的な速さを身につけよう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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