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#692 / 2010.06.27

積んでおきたい地図

クルマは低グレードでもいいですが、地図は高グレードなほうがいいです。

私は公私問わずに、峠道や林道もよく走ります。
なかには、まったく走ったことの無いルートも走ったりすることがあり、そのたびに地図のお世話になっています。

私の経験から言うと、安く手に入れた地図はまったく使い物になりません。

高速道のサービスエリアで配布している広域地図や100均の地図では、全体のおおまかなルートはつかめても大字小字レベルの特定の場所まではつかめません。
では、車載カーナビならいいかといえばそうでもなく、あぜ道や等高線などは表示されないものも多いようです。

安い地図では拾い出してくれないほどの田舎において、詳細な地図が見られるかどうかということです。

例えばインターネットで無償で見られるYahoo!地図では、20段階の縮尺表示ができます。
しかし山間部では最大16段階表示までで、もっとも見たいラスト4段階は表示できません。
GoogleMapはどうかというと、20段階表示はできますが川と県市区町村境のみだったりすることがあって物足りなさを感じます。
リンク先はいずれも東京のど真ん中ですが、例えば那須の山奥なんて、等高線表記すらもありません。

携帯の電波すら入らない地域で、しかも第一村人もいない。
仮に居ても出会った人が話の伝わらない老人では、道を尋ねようにも時間がかかるしトンチンカンな回答を得るのがオチです。
こういうのが田舎ではごく当たり前だから、詳細な地図を持っていなければ意味が無いのです。

表現力とか3次元表示、あるいは進行方向が常に上になる。
そんな子供だましの視覚効果は、地図には要らないのです。

見た目だけがゴージャスな情報より、もっと僻地でも羅針盤になるような情報が満載だと頼もしいです。
例えば私の経験論から、これが載っていると便利という情報を列挙してみます。

  • あぜ道や林道など(付近に田舎の清冽な湧き水が出ている場合が多いため)
  • 等高線(山の形と照らし合わせて現在地点の確認をする)
  • 冬季閉鎖箇所(冬季に陸の孤島になる場所もあり、最短ルートが大きく変わるため)
  • バス停留所(現在地がどこにいるかを確実に掴むため)
  • 大字小字レベルでの町域(同上、コンビニのレシートに書かれた店舗住所からも把握できる)

田舎には林道を通らないといけない集落があったり、「○○さん宅前」なんてバス停があったりします。
もしくは福島県昭和村のように、村を出る主要道路5本中3本が冬季閉鎖するなんてこともザラです。
そういった場所に万一踏み込んでも、必ず帰還できるようにしておくのです。

また高圧電線を目印にすることも、よくあります。
高圧電線の鉄塔は巨大で、どこにいても目につくので目印としては有用です。
しかし、私が知る限り高圧電線は国土地理院の地図にしか載っていません。

私はまったく感じませんが、高圧電線が発する電磁波が人体になんらかの悪影響を与えると信じている人もいるようで、その配慮からか載っていないようです。

そんなわけで今、私が愛用しているのは県別マップルです。
主に1/30,000、僻地でも1/60,000で記載されています。
2,500円と値がはりますが、上記で列挙した事柄が載っていることを考えれば、十分に妥当だと思います。

結局、地図とは今どこに居てどうルートをとればよいかを俯瞰するためのツールです。
どこに居るか、どこが目的地なのかが不明では困るし、肝心の道が走れるかどうかも含めてわからなければ意味が無いのです。
ひいては安全に移動するための羅針盤が使える地図でありナビになるのです。
いくら地図やナビが手元にあったとしても、正しい情報がつかめなければ、それは地図でもナビでもないのです。

地図だろうと何だろうと、誰でもタダか安価で手に入れられるものには限界があるのです。
たやすく手に入れたものほど実は使えず、トータルで見れば時間も費用もかかってしまったりするのです。

「タダほど高いものは無い」という言葉は、おそらくそういうことを指しています。
少々の金額を惜しむことで、大きなコストを払わされるのです。

ケチってはいけないものには、それだけの理由があるのです。

見た目の値段だけで飛びつくのはやめよう。

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