#69 / 2001.09.05

すえぎり

すえ切り。
止まったままステアをきることをいう。

すえ切りは、絶対クルマに良くない。
タイアを傷める。操舵系も傷める。
私は絶対にすえ切りは勧めない。

ところが、すえ切りを技にしている人もいる。
例えば、縦列駐車。

縦列駐車でクルマを道路の左脇におさめると、タイアは右を向いている状態になる。
クルマはまっすぐでタイアは右向き。
出るときはこのまま出ればいいのだ。

しかし、すえ切り君は、ここからさらにタイアをまっすぐにしようとする。
グリグリとステアを戻してしまうのだ。
だから出るときももう一度グリグリしなければいけない。
縦列は、「停めるスペースの前の部分に余裕がない」から、やるのだ。
そんなに見てくれや体裁が大事なのか。

クルマを傷つけながら、見栄を張っているようにも見える。
自虐しながらの見栄は、とても見苦しい。

駐車場でバックに移るときも、すえ切りさせる人がいる。
そうじゃなくて、バックにいれる前の徐行中にタイアの向きを逆向きにしておけばいいのだ。

すえ切りは、強いることであり、強制だ。
やみくもに強制すればいいわけじゃない。

強制で、ダメにしてしまうことが多い。
まだハイハイしかできない赤ちゃんを、いち早く立たせようとして骨格を形成させなくする。
勉強しようとしている子に、さらに宿題をしなさいと言う親。
左利きの箸の持ち手を、右にさせるのも矯正であって強制だ。

強制ばかりでは、いつかは破綻するのだ。
締めるところは締める。
緩めるところは緩める。

緩急のない人生なんか、つまらない。
直線も、ワインディングも、市街地も。
複合コースだから人生は面白い。

8締めたら2緩める。
そのくらいが、人生楽しいんじゃないのか。

停める時はすえ切りしない。