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#634 / 2009.05.25

減税アジテーション

トヨタ25車種、日産15車種、ホンダ9車種、マツダ9車種、富士重工9車種、三菱8車種、スズキ7車種、ダイハツ4車種。
(兄弟車種は同一車種とカウント)

これらは各社の用意している「エコカー減税対象車種」です。
該当車種は新車購入の際、グレードに応じて自動車取得税と自動車重量税が25%〜100%減税となります。
さらに自動車税は購入の翌年に減税が適用となります。

この減税措置。
概要は以下のとおりです。

  • 自動車取得税減税:2009年4月1日〜2012年3月31日までに新車登録届出をした車両に適用。
  • 自動車重量税減税:2009年4月1日〜2012年4月30日までに新車登録および初回の継続車検を受ける場合で、期間内1回のみ適用。
  • 自動車税(軽自動車税)減税:購入の翌年に適用。2010年3月31日までに新車登録された車両に適用。
  • 減税率:搭載エンジンや駆動方式等で25%、50%、75%、および100%減税。

エコカー減税について詳しくは、国土交通省(別窓)をご覧ください。

しかし、よく読めば3年間以内とか期間内1回のみとか、いかにも役人の考えそうなしみったれた減税措置です。
どうせなら10年間毎年適用とかしないと、お得意の「100年に1度の大不況」は乗り切れないのではないかという気がします。

この減税措置で国は景気回復を目的に我々をあおっていますが、あなたはどう考えますか?

よっぽど今、新車が欲しいのでなければ、私は飛びつかないでしょう。
もちろん私の意見でしかないし、ちょうど買い換えようとしている人がいるのならばこの機に減税措置で購入するのもありでしょう。

理由は、減税措置は3年間ですが購入したクルマは5年間ないし10年間は乗るのです。
せいぜい3年間だけ節税したいがために、わざわざ何十万何百万と払って新車を買うのかなというのが正直な気持ちです。

クルマは、本当にバカみたいに税金がかかります。
クルマを買えば消費税と自動車取得税はかかるし、さらに車検のたびに重量税もかかります。
毎年、自動車税は督促されるし、給油すれば揮発油税と地方道路税と、さらにこれにも消費税がかかるのです。

維持費シミュレーションである程度の概算は計算できますが、いくらプリウスであっても2013年以降は自動車税39,500円だし、諸税も従来どおりの金額を支払わなければいけません。

メディアやほとんどのドライバーは減税減税と浮かれていますが、減税ということはそれだけ税金を支払っているということです。
新型プリウスなんて最上級グレードは約196,800円減税と謳われていますが、新車価格で311万円(税抜)も払うのです。

クルマにステータス性をほとんど求めない時代に、高額車種はきびしいと思うのです。
そもそも金額だけならプリウス廉価グレードの195万円(税抜)よりスズキ・アルトEII(キーレス付)72万円(税抜)で十分です。
もし軽自動車で物足りないのならば、トヨタパッソ/ダイハツブーンが92万円(税抜)から販売されています。
金額だけ見れば、この100万円近い差額で減税以上にお得です。

それに、決算期でないこの時期に商談するのは、値引きも期待できず購入時期として不適です。
そもそも、メディアによる大衆扇動なのですから、我々もいちいち煽り言葉に乗るまでも無いです。
だから、焦って今動く必要はないでしょう。

もっとも、今すぐクルマを乗り換えたい人もいることと思います。
クルマをいつ買うかはその人次第ですが、もしも買う立場であるなら、せめて決算期、つまり翌年2〜3月に買います。
だいたい今あせって買いに行っても、結局5ヶ月も納車待ちになるのですから、今でなくてもいいはずです。

証券と一緒で、需要があるほど高いしさんざん待たされるのです。
そして結局、不利な掴まされかたをするわけです。

どうせ時限の景気対策なのですから、今とちょうど3年後、つまり景気対策の直後と終了間際に人が殺到するのは目に見えています。
そしてまた同じように5ヶ月納車待ちなんて状況に陥るのでしょう。
ユーザーは本当に学習しないと、いつまでもババばかり引くことになります。

せめて新車を買うのなら、今と減税措置終了間際をはずした2010年の2〜3月でしょう。
しかしいずれにしても、2013年以降は通常通り税金をがっちり取られるのだから、結局、軽自動車でいいのではないかと思います。

何が本当に自分にとって有利なのかを、一度じっくり考えるいい機会ではないでしょうか?

話題になっているときこそ、素知らぬふりをしよう。

追記(2009.05.25記)

しかし、雑誌等で話題に上がるのはトヨタ・プリウスばかり。
同じくハイブリッドカーのホンダ・インサイトはあまり登場しません。
いい加減、メディアのトヨタ提灯記事体質をあらためてもらいたいものです。

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