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#608 / 2008.11.16

カーオブザデキレース

ターゲットが不明確で売れそうに無い。
同排気量のトヨタ・パッソに比べ、車両本体価格140万円からと無駄に高額。
発売日が2008年11月20日でありながら、発表済というだけで11月11日に受賞してしまった。

話題先行で未発売のトヨタ・iQ。
なぜ、2008年度カーオブザイヤー(COTY)大賞に選ばれたのかが不思議でなりません。

たまたま選考委員のお眼鏡にかなっただけでしょう。
しかしそもそも一般ユーザーが未乗車なのですから、ユーザー評価なんておかまいなしのわかりやすいデキレースです。

確かにステアリングギヤボックスが従来車種より前方のため、全長2,985mmながらも室内空間が確保されている点が革新的です。
しかしエンジンは既存のダイハツ製だし、スマートやスバルR1、スズキツインと同様コンセプトのため、真新しさは感じません。

トヨタや関連メディアも含めた広義の自動車業界においては、必死なのかもしれません。
確かに2008年は、初めて自動車保有台数が減少に転じた年でもあります。
ただでさえ自動車離れしているのに、誰もがわかるデキレースなんかやったらユーザーは離れる一方です。
とはいえ99%の一般ドライバーは経緯まで知らないでしょうし、トヨタに絶大な信頼感を抱いている人も少なくないですからトヨタ離れはおきないだろうと、必死な中にも妙な自信をトヨタは持っているかもしれません。

冷静に見れば、直3の1,000ccエンジンで実質3人乗りのクルマが140万円からですから、月販目標2,500台は微妙なラインです。
これがもし2人乗りでMT仕様あり、さらにスーパーチャージャー仕様で120万円台からなら、私のような小型車好きなユーザーが目をつけて目標達成できるかもしれません。

広報に多額を費やし、一方でエコロジー企業のイメージもユーザーに植え付けなければならないのですからトヨタも大変です。
結局、カーオブザイヤー大賞を受賞しましたが、ユーザー評価皆無のこのクルマが実際に販売に結びつくのかは興味深いところです。

受けがいいだけでは及第点。

いろいろ考えてみましたが、話題だけで飽きられるのも早いでしょう。
本来見つめるべき一般ユーザーを差し置いて、どうにも選考委員のみを向いている印象がぬぐえません。

大賞を受賞するためにはそれでよいのですが、実際に道具として長期使用に耐えるのかは疑問です。
それで「やっぱり使えないね」となり、数年後には中古車市場に大量に出回っているような気がします。

期待値と実力のギャップ。

それはさておいて、話題ばかりが先行してしまうというのは往々にあることです。

肩書きや経歴だけは一丁前ながらも、実際は他人のおこぼれにあずかっていただけだったりすると、実力が伴わないで見かけだけが大きくなってしまうのです。

これがばれたらと思うと、結構、気が気でないものです。
それゆえ普通なら、自分への期待値をさげる行動をとるでしょう。

そうではないのです。
これは実は大チャンスなのです。

せっかく期待してくれているのですから、努力するために使わないのはもったいないと考えるのです。
「私はできませんよ」で一生逃げ続けるよりは、「今日は不調だな」と言いながらもやってみるほうがかっこいいです。
そうやって少しずつ「自分への期待=真の実力」になるように、もっていけばいいのです。

仕事や学問でも同じです。
もし「自分への期待>真の実力」と感じているのであれば、期待されているレベルまで影でこっそり努力すればいいだけの話です。

期待値を努力の糧にしよう。

追記(2008.11.16記)

もし「自分への期待<真の実力」だったなら?
「自分への期待≪真の実力」にすればいいだけです。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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