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#598 / 2008.09.08

回収視点

回収するという視点で考えてみましょう。

原油高騰やエコが叫ばれて、しかも若者にお金が回らない時代です。
また消費者が賢くなり浪費をしなくなったことで、クルマ離れが進んでいます。

これは、購買活動の質が変わったことを意味しています。
付和雷同的に消費していたのが、どの企業を応援し、どう見返りがあるか吟味する消費に変わっているのです。
その証拠に見栄っぱりな大型車よりも、低燃費や税金が安い実利的な小型車ばかりを目にします。

クルマも一種の投資なのかもしれません。

投資といえば株券や不動産が対象のマネーゲームを連想しがちですが、投下資本以上に見返りがあれば投資には違いありません。
私の場合、出発時間に縛られずに行動範囲を大きく広げられるメリットを享受しています。
鉄道ですら始発6時台の終電22時台ですから、仕事が深夜12時や明け方3時に終了してもとりあえず帰宅できます。
おかげで最寄りの鉄道経路や本数は考えなくていいし、寝ている家族を起こしてまで迎えに来てもらうこともありません。
こうしたことが投下資本以上のメリットを、私にもたらしています。

しかし金銭面で言えば、実はクルマは投資対象にはなりえません。
乗る乗らないにかかわらず税金や駐車場代がかかるし、資産価値も毎日少しずつ下がっていくのが事実です。
仮にのちのち名車と呼ばれれば、下取りに出しても買値以上のプライスがつくかもしれません。
しかしそう呼ばれるまでの維持費を考えると、結局クルマは浪費に終わってしまいます。

回収するという視点で考えてみましょうと書いたのは、そこです。

クルマは金喰い虫ですから、お金が減ることだけを考えたら持たないほうが正解です。
しかし、例えば以下のような用途に使うのであれば、充分メリットはあるでしょう。

  • 公共交通機関や時間に縛られない移動手段を得る
  • 家族全員や恋人同士など、複数人で乗車する機会が多い
  • 出張等でかさばる荷物を何度も輸送することがある

そうしたことが多いのなら、充分に元が取れます。
クルマで回収をするためには、先々のメリット・デメリットを想定して買ったり手放しておくことが前提となります。
その上で投下資本以上の使い方をしていくことです。

しかし残念ながら、回収というと3ヶ月とか半年後に元を取ろうと考えがちです。
ではなくて5年後10年後を見越して、最終的に元を取ればいいのです。

あなた自身にも同じことが言えます。

わざわざ時間を作って勉強すること。
莫大なお金を費やして人を育てること。

どれもすぐに結果の出ないことです。
一見、回収効率は悪いです。

ですが、それをやっておかないとあなたは、今と同じことを延々とやり続けなければならなくなります。
勉強しなければ進歩しないままだし、後進が育たなければあなたの負荷は軽くなりません。

かといって闇雲に「高める」だの「育てる」だの息巻いても、方向性を間違えていたらダメです。
きっちり回収しないと意味がありません。
いくら運転免許を所持して交通ルールを熟知していても、ペーパードライバーのままでは元が取れないでしょう?

お金や時間を費やすのはかまいません。
大事なのは、最終的に回収できるかの視点を忘れないことです。

できるだけ回収しよう。

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