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#508 / 2007.03.31

降りる勇気

降りることは、負けじゃないのです。

すっと手を離す。
すっと道を譲る。

本当は苦痛であるのに、わずかばかり享受できる満足感を放棄できないがために降りられないのです。
存在感の大きいものに属していると、とくに顕著です。

偏見ですが、最大手ブランドを乗り継いでいく人は保守的思考に陥りやすいものです。

例えれば、トヨタだけを乗り継いできた人が軽自動車に乗り換えざるを得ないとき。
昨日まで普通車でトヨタ品質だったのにこれからは軽か、などと一抹の不安を感じたりするのです。

実は、私には思い出があります。
初めてクルマを購入契約してから、トヨタのほうがよかったかもとこぼした事があります。
両親がトヨタカローラに乗っていたこともあって、他メーカーに疑問でした。
もちろん杞憂でしたが、当時、本当に考えてしまったのです。

たまたまクルマの例を挙げましたが、仕事もそんなものではないかと思うのです。

世の中には、生活の糧のために働いている人がたくさんいます。
お恥ずかしながら、私も含まれてしまっています。
そのために、なかなか降りられない生活を強いられてしまうのです。

結構、辛かったりします。
そんなとき、「ともかく動け、考えるのはそれからだ」と言う人がいます。

確かに一理あります。
でもそれは、降りずに戦い続けなければならないということだったりします。

降りてもいいじゃないですか。

降りたから負けというわけではないし、 残っていたからといって勝ちになるものでもないのです。

降りることで不自由から開放されるのなら、それもありです。

戦い続けられる人間ばかりではありません。
自分の意思にしろ、定年であるにせよ、 誰しもどこかで必ず降りる場所があるのです。

今日の勝者が明日も勝者であるとは限りません。

降りることを許そう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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