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#480 / 2006.10.02

標識観察

図は、言葉よりも雄弁です。

思えば、私達はたくさんの文字に囲まれて生きています。

ことさら目につくのは、案内標識です。
漢字名だけならまだしもローマ字併記されているものだから、文字数は意外と多くなるのです。
地名だから仕方ないのですが、あまりに長い名称は読みそこねそうで怖いです。

たくさんの文字で表現しても、伝わらなければ意味がありません。
むしろ瞬時に伝えたいならば、図で示してみることです。

いい題材は、街中で無数に出会う標識たちです。
標識なんて普段は意識することなく、チラ見で通り過ぎてしまうものです。
でもよく見ると、この表現はうまいな、とすら思えるから不思議です。

まず、形と色がうまい。
警戒標識は、ひし形に黒フチの黄色。
規制標識は、おもに赤フチや青地の円形。
指示標識は、おもに青地の正方形。
そして子供でもわかるような、止まれの逆三角形や横断歩道の五角形。
これだけで、どんなジャンルのサインかが類推できます。

それから、表現もうまい。
うまいとは意匠ではなく、表現要素が必要最小限に絞り込まれていることに対してです。

クルマや歩行者だけといった絵でサインを充分示しています。
私が標識をデザインする人だったとしても、これだけの表現はできないかもしれません。

シンプルな図にこそ、雄弁さがあったりするものです。
もし、頭の中がゴチャゴチャしてきたら、標識を思い出してみましょう。

伝わる図を描いてみよう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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