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#472 / 2006.08.06

軽が売れる1つの理由

ケータイ普及によるクルマ維持費低減対策?
この原油高騰時代を低燃費車で乗り切ろうとする消費者の思惑?
自動車取得税や自賠責保険が安く、自動車重量税や高速道路通行料が優遇されている?
それとも、たんに「負け組」が増えたから?

自動車や経済評論家の論調では、軽が売れるのはおよそこんな理由からといいます。
負け組はともかく、これらの理由はあながち間違いではないでしょう。

しかし、本当の理由はもっと違うところにあるのではないでしょうか。
経済的な問題よりも、権威を疑い自己判断できる考えが消費者に浸透してきたからではないでしょう?

逆に言えば、今まで権威ヅラしてやってきた連中は世論を操作できなくなるだろう、ということです。

たまたま評論家なんて書きましたが、マスコミや業界最大手の大企業なんてのも同じです。
彼らのやり方は古典的で、権威とか知名度の高さを大衆に暗に刷り込ませておく。
それを、ただ「権威や大手だから偉い」と思考停止させて受け入れてさせてきました。
見せ付けることでほぼ確実に信用される、黄門様の印籠みたいなものです。

ところが、ここにきて価値観が変わってきました。
権威ヅラされた言葉に対して、疑い、違うといえる風土が少しずつ根づいてきたと感じます。
言い換えれば、メディアを使えば妄信するだろうと高を括ってきたツケを払う時期にきているのです。

「中国や韓国が遺憾を表明していますよ」
「当社製湯沸かし器の制御装置に構造的欠陥はございません」
「12ラウンド判定までもつれ込んで、日本人選手が新チャンピオン!」

こういわれても、真に受ける人が少なくなってきました。
ともすれば、またお得意の世論操作かと簡単に見透かされます。

クルマは特にそうですが、数値ではもはや惑わせられません。
1966年に「プラス100ccの余裕」と銘打って販売したとか。
2,000ccターボでトルク40kgm以上の闘いだとか。
さらにはプレミアムブランドと称して、先代モデルより100万円以上値上げしたとか。

数値が大きくなれば「すごいよ豪華だよ」とごまかす事も、かつてはできたでしょう。
それで通用できた牧歌的な時代がありました。
事実、「いつかはクラウン」などと利幅の大きい最上級車種を目指させるよう暗に仕向けられていました。
それは同時に、排気量が一番小さい軽自動車は我慢グルマとしての位置づけにあてられました。

今その階層をふりかざせば、「勝手に言っていれば?」と突き放されるでしょう。

正常な進化だと思います。
もし権威を疑えなかったら、反日教育(※)や独裁政治国家のように思想で不自由を強いられるでしょうから。

その進化が、たまたま軽自動車が売れる1つの理由に繋がっているのではないかと思うのです。


と、ここまで書いてみて、ふと考えました。
そもそも評論家に権威はあるのでしょうか?

その評論家達は軽自動車を、実際に長期使用したことがあるのでしょうか?
おそらく借りて乗っただけですとか、市場の傾向から分析しただけなのではないでしょうか?

実際に使ったことのない人達の言葉ばかりが、権威ヅラしてあふれてる気がしてなりません。
私は軽自動車を買って乗り始めるようになってまだ4年目ですが、生の声を記そうと思います。
あわせて軽自動車でよく話題にあがることを、簡単にまとめてみましょう。

我慢グルマか?
それはありません。
ABSはほぼ標準仕様だし、ビタミンCを含んだ風を放出できるとか、iPod対応仕様車があったりします。
内外装の製造コストはあるでしょうが、しょぼいどころかむしろ造形美を感じさせます。
660ccとはいえファーストカーとして使える動力性能は備えています。
ただし軽規格サイズよりも大きな空間がほしいなら、普通車になります。
とはいえ、核家族大国の日本においては杞憂に終わるでしょう。

経済的とかお得感があるか?
たしかに税金や高速料金は安いです。
でも決して燃費はよいわけではありません。
800kgを超える今の車体重量からすれば、660ccで60馬力前後というのは非力です。
非力だからエンジンを高回転までまわします。
結果、燃費は小型車より悪くなります。
実際、私の乗っているスズキMRワゴン(MF21S型)は街乗り12km/L程度です。
本当に燃費抑えたいのならハイブリッドカーですが、長期の維持費で考えると軽自動車が得かと思います。

軽だと高速が不安。
たしかに軽のNAだと、加速はきついです。
アクセルを踏んでも、加速がおぼつかないことは否めません。
かといって走れないわけじゃなく、なかには140km/hで追っかけてくる軽自動車もいます。
とはいえ遠出をする時は、普通車に乗っていきます。

軽だとしょぼくみられそう。
それは乗り手の問題です。
乗り手の自信のなさをクルマにすりかえてるだけでしかありません。
ベンツやBMWにのってるからといって偉いわけではないのと同じです。
そもそも勝ち組とか負け組とか、安易な二元論でかたづけすぎです。
勝ちとか負けとか意識しているうちは、あなたは間違いなく三下だという証拠です。
あなたが本当の勝ち組だったら、そんな二元論は関係なくもっとどっしり構えてることでしょう。

軽ってなんかやたら優遇されてる。おかしくない?
何が言いたいのでしょうか?
普通車も優遇しろということですか?
やっかみだったらお上にどうぞ。
私みたいな、いちドライバーに言うのは筋違いでしょう?

軽だと……。
不満があるなら普通車に乗るといいです。
私は軽自動車の押し売り屋でないし、こういう長短がありますといっているにすぎません。
乗る判断としての絶対意見にしてもらっても困るのです。

実際の軽自動車はこんなところです。
それを承知で軽自動車に乗る人が増えたから、軽自動車が売れているのでしょう。
つたない言葉でコラムにしてみるとこんなところですが、大きく外れてはいないと思います。


私はクルマに対するコラムはかけても、クルマ選びの基準までは提示できません。
なぜなら人によって選ぶ基準がさまざまですから、最適解は本人だけが知っているからです。
私はただいろいろ調べて、それに対してこうするといいのではないかと書いているだけです。

興味を持って読んでもらうのは、私にとって大変ありがたいです。
かといって、評論家でもなんでもない私の意見を、変に権威づけられても困ります。

誰にだって、自分の持論を聞かせたい欲求はあるし、はずみで間違いを言ってしまうこともあるでしょう。
私なんかは、しょっちゅうそれの繰り返しです。
だから1ついえることは、どう咀嚼してあなた自身に取り込んでいくか。
もしくはどう反論していくかです。

受け入れ一辺倒だったことが、反論できたり自分の中で深化させられるようになったということだと思うのです。
おもしろい時代になってきました。

マス情報と自分の思考をミックスさせてみよう。

追記(2006.08.06記)

※ 誤解を与えないようにプチ解説。
某国が反日なのは「同化期だけ」をみて、植民地支配は悪だといっていることが多いから。

創業期(明治43〜大正8年) 武断政治。治安維持のために武力を伴う取締りが行なわれた。
守成期(大正8〜昭和6年) 文化政治。朝鮮人による言論の自由を保障。朝鮮史の編纂など。
建設期(昭和6〜昭和12年) 振興政治。初等教育、農村振興運動、および工業化の推進。
同化期(昭和12〜昭和20年) 大戦により皇民化教育、日本語強制・朝鮮語抹殺、創氏改名。

守成期や建設期がなければ、今日の某国はなかったかもしれないと思うんだけどな。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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