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#471 / 2006.07.31

後姿美人

後姿にこそ、その存在がもつイメージが凝縮されています。

正面や横顔は取り繕われていても、後姿は油断してしまうものです。
それはクルマも同じで、クルマの後姿にそのオーナーのイメージがオーバーラップします。
なぜならオーナーは、往々にして自身とかぶるイメージのクルマを選んでいるからです。

テールランプ位置がリアウィンドウやトランク上部に近いほど革新的で、下部にあるほど保守的。
ナンバー両脇にランプが配置されたり、テールランプを横長くするなど意匠にこだわるのは重厚志向。
逆に、シンプルに割り切ったデザインで貫いているのは若々しさを感じるのです。

これらは、私のつたない観察経験から見つけた傾向です。
しかし、どうしてそうなるのかを論理的に説明はできません。
ただ、心もち上を向いて上昇志向なのか、現状維持を固持するかがデザインに表れているのです。

もちろん、これらは私自身の勝手なイメージであって、万人共通のイメージではありません。
それにクルマのデザインにどう思うかなんて、一人ひとりが異なるものでとても曖昧なものです。

まさに十人十色です。
カッコいいかブサイクかは、自身でのみ知っていればいいことです。
自分の見解をとうとうと述べたり、自分の意見を押し付けるようなものではありません。

「かわいい〜」や「キモッ」を脊髄反射的に連発する人達と同じです。
自分の感性のみで白黒つけたがるのは、あまりにも了見が狭く、虚しいだけです。
そういう人たちに限って猫背で、後姿は全然さえないのです。

感性まかせのデザイン批判なんて、不毛なだけではありませんか。
そんな批評家なんかより、チャームポイントを探し出せる人のほうがずっと素敵です。

チャームポイントを見いだそう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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