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#445 / 2006.02.05

流用

クルマは工業製品であるがゆえに、モデルチェンジがよく行なわれます。

国産車であれば新型車の生産と販売を開始すると、おおよそ4〜5年程度で次期型に移行します。
しかしその期間は何もしないわけではありません。
数年単位で一部改良を行ない、商品力を保ちます。
この一部改良をマイナーチェンジ、また次期型への移行、すなわち全面改良をフルモデルチェンジといいます。

字面だけ見てみるとフルモデルチェンジのほうが大きく変化するように見えます。
事実、車体デザインからグレード構成など、同一車種かと思うくらいガラッと変わることがままあります。

こう聞くと「一新」のイメージがありますが、たいていのフルモデルチェンジは「改良」です。
とくに一般的なのは、全面改良でありながらもエンジンや車台は他車種のものを流用するパターンです。

とはいえ、エンジンや車台すべてを新規開発すると膨大な時間とコストがかかってしまいます。
国内の自動車会社では、新規開発でおよそ2〜4年、1年間の開発費用は1,000億円以上かかると言われています。
もし新型車を出すたびに一新していたのでは、自動車会社はつぶれてしまいます。
だからこそ、流用できるものは流用するのです。

うまく使いまわすこと。

これは、いいキーワードです。
流用ときくと、悪用と勘違いする人がいますがそうではないのです。
本当の流用とは、良い方向に生かすことです。

そう考えれば、運転技能を生かしてプロドライバーを目指すことは流用だし、 運転中のヒヤリとした体験から安全運転を考えることだって流用といえなくもないのです。

運転に限らず、あなたがあなた自身に流用するためには、ベースとなるものが必要です。
それはあなたの知恵や体力、または精神力でしょう。
でもそれは、黙っていてもあなたには何ひとつ身につきません。

いくら運転がうまくなりたいといってレースゲームばかりやってもまったく意味がありません。
ガソリンを大量に消費して実車で走らせなければ、ちっともうまくなりません。

とにかく経験してみることです。
守りに入らないことです。
過去の資産を食い潰していくのではなくて、新しい種を蒔いていくことです。

未知の経験は、あなたに大変な苦しみをもたらすでしょう。
でも、それはきっとマイナスにはなりません。

今は苦しいでしょう。
でも、今があるから未来があるのです。
あなたが経験することには、なんの無駄もありません。

苦しいながらも今、あなたが築きあげているものは、必ず将来、あなたの身を助けてくれる。
そういうものです。

未来に流用できる資産をつくっていこう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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