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#370 / 2004.09.29

リード時間

ウサギとカメの話。
少し休憩のつもりが、結果的には敗因となってしまう話。

じゃぁ、休憩なしならどれくらいリードできるのでしょうか。
少し考えてみましょう。

例えば、高速道路で2台のクルマを走らせてみます。
一方は、90km/hで走るクルマA。
もう一方は、120km/hで走るクルマB。

例えば、AとBの2台が同じ地点をスタートして同じ方向に進むとき、 BがAに10分差をつけるためにはどれくらいの距離を走る必要があるのでしょうか。
以下の式で考えてみましょう。

Aの走行時間 = Bの走行時間 + Bのリード時間

10分差をつけるために走る距離をx(km)とすると、

Aの走行時間(h) = x(km) / 90(km/h)
Bの走行時間(h) = x(km) / 120(km/h)

またBのリード時間は10分なので、

Bのリード時間(h) = 1/6 (h)

これらを最初の式に当てはめると、こうなります。

x / 90 = x / 120 + 1/6

これを解くと、x = 60(km)です。
つまりAに10分リードするためには、Bは60kmの距離を休憩なしで走る必要があることになります。
実際の距離で言えば、東名高速の東京〜大井松田間より少し長い程度です。
よっぽど長距離を走るときでもない限り、時間差にしてみればたいして差はないのです。

10分なんてあっという間ですから、ちょっとのんびりしていると簡単に過ぎていってしまいます。
リードしたところで一度休憩してしまえば、あっという間に追いつき追い越されてしまうでしょう。

案外、差なんてものは、自分の思っているほどには開いていないものです。

追い越し追い越される当人達にしてみれば、相対的に見ているから「あいつよりこれだけ速度差がある」と認識します。
しかし絶対的に見れば、たまたま速い人があたま1つ飛びだしているだけにしかすぎません。

差なんて、あるようでほとんどないのです。
だから常に、リードしているからとうかうかしていられません。
いつでも逆転があるのです。
そこに気づくことです。

ときどきあの人より有利とか不利だといった話を聞くのですが、それは今だけをみて一喜一憂しているだけです。

なまじ成績がいいと勉強しなくてもいけるだろうと考えてしまったり、 会社で役職についてしまうと降格されない程度の仕事しかやらなかったりする人がいます。
それも生きる術の1つではありますが、あとはどんどん追い越されるだけでしかなくなります。

今がよければ安泰、ではなく、今はたまたま安泰、なだけです。

もっと長い目で見てみることです。
刹那的に今に賭けるよりも、これから起こりえるだろう逆転をちゃんと考えていますか、ということです。

先を行く時は、慢心せず。
追いかける時こそ、追い越すチャンスはいくらでもあるものです。

有利な時こそ天狗にならない。不利な時こそ差を縮めよう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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