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#364 / 2004.08.20

迷えるチカラ

「あー、ゴメーン。今の曲がるトコー。」
「えー?!」


ナビの苦手な人っていますね。

地図を片手にナビしてくれるのですが、頻繁に地図の向きを変えてみたりあらぬところを見ていたりしていて、なかなか思うように目的地には着かせてはくれない人。

あらら?
さっきの交差点、こっちで本当に良かったの?
もしかして、直感で行き先言ってない?

迷う人とは、いろんなものを見てしまう人です。

焦点が定まらずに、あっちを見たり、こっちを見たり。
目標物が定まらないから、どこで曲がるかもわからないのです。

なーんてそうこうしているうちに、あーあ、迷っちゃった。


迷えることは欠点ではありません。

迷うということは、進むべき道の他に違うものもちゃんと見えているということです。

今、真横に見えたコンビニの入り口は、右と左、どちらでしたか?
さっきすれ違った県外ナンバーのクルマは、どこの地名でしたか?
おや、そういえばガソリンが残り少なくなってきましたね。

目的地から視線をそらせば、今おかれている環境を感じとることができます。
迷える人ってのは、単にどうでもいいものを無意識に見ているわけでもないのです。
周囲の変化に敏感になれる、ということでもあるのです。

迷える人というのは、あたふたしているようでも、実はものすごく真剣に周囲を見ているものです。
そして、苦しみながらもメインルートに舞い戻ってきたりするのです。

言ってしまえば、観察力と底力です。

案外、迷わないで進める人は、この力を持っていないのです。
なぜなら、目的地しか見えていないからです。
たどり着くことばかり考えて盲進していればちゃんと着けるでしょうが、 その割りに得るものは少なかった、で終わってしまうことも多いものです。

自分の置かれた現状をじっくり見つめることができるのは、迷った時だけなのです。


まー、迷っちゃったけど「自分は今、貴重な体験をしているんだぁ」くらいに考えるのが一番いいんじゃない?
「迷った迷ったー」とクヨクヨしたって、何も始まらないからね。

今いる場所を再確認して、2人でもう一度地図を見てみよっか?

迷子を楽しもう。

追記(2004.08.20記)

人生だもの、迷うことなんてしょっちゅうです。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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