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#324 / 2004.02.08

サムライドライバー

気概ある男をサムライと呼ぶのだとしたら、今のこの国にはサムライが減りつつあります。

サムライであること。

ひたすら自分を押し殺し会社に尽くすことを是とする文化が、個人の気概より集団社会を重視する文化形成に助力しました。
給与が銀行振込みになって、情けない明細1枚では必死の努力も語れず、父親の威信は理解されなくなりました。
代わりに母親が強くなりました。母は本能として子を守ろうとするもの。
母が守り、子は守られる。
しかし成人までに母子の関係を断ち切るはずの父親が弱くなってしまったために、母子はますます緊密になります。
結果、マザコン男や友達感覚当たり前の母娘が増えてきたように思います。
彼らはいずれ、次世代の親となり、同様の母子関係を作り上げてしまうでしょう。
この悪循環に陥り始めたのが、今のこの国です。

男らしさがなくなりました。

食事時には食べられるだけ食い、飲酒喫煙で腹は膨らみ肺は汚れ、あげく休日には他人と同じようなミニバンを乗り回す。
やたら饒舌で、いつも集団の中にいて、いきなりキレだす。
放っておくと何かやりそうだという危険さを醸し出すことはありません。
そしてどこでも大アクビしていたり、こと女の要求となると、途端に聞き入れてしまうような男達。

そんな「飼いならされたペット」なんか、全然、カッコ良くありません。

生きるということ1つを考えるにしても、気概の1つくらいは欲しいものです。

具体的にこうすればいいんじゃないか、というのを列挙してみました。
これらの中には、私自身が続けていることもいくつかあります。


まず食事は、常に6〜7分目くらいまで食べればいいです。
今は誰もが過食している時代です。
一説によれば、胃袋の大きさはその人の足の大きさ程度であるといいます。
食べる前に食物を良く見てみると、胃の許容量以上もある量だったりします。

量だけ考えてもいけません。
安くてもカロリーだけ高いファーストフードや、パンやうどんなどの炭水化物ばかりでもいけません。
余分な脂肪、そして便秘の原因を、自分で蒔いても仕方がないのです。
私は、マクドナルドはもう食べていないし、勤務時の昼食は努めて野菜ものを食べるようにしています。
お金のない学生時代ならともかく、稼いでいるのなら少しはいい食事を摂っておくことです。

第一、満腹では運転中には眠く動作も緩慢になります。
体内血流が、脳から胃に集中して流されてしまうためです。
デートするにしても、いざというとき女ひとり守れないのでは情けないですからね。

常に眠らず、そして女のいるいないに関わらず即行動できるようにしておくために、満腹にはしません。
大事なことはただ1つ、良い食事を必要最低限摂っておくべし、ということです。

サムライたる者、腹を満たすなかれ。


酒と煙草は、やるなとは言いません。
時として、それが気分転換になるものだし、そもそも酒は百薬の長とも言います。

問題は、それらがほどほどに嗜められるか、です。

例えばドライブデートをしたときに、同乗者にどんな印象を与えるか、の視点で考えてみてください。
運転手はもちろん酒はご法度ですが、同乗させてもらっているときにあなたはすっかり酔いつぶれていないでしょうか。
煙草の煙を充満させて、窓越しに灰を落としていないでしょうか。
あるいは同乗者に煙草臭をつけさせてしまってはいないでしょうか。

嗜む程度のはずの酒や煙草で、あなたは醜態を晒してしまっていませんか?

自分ではなかなか気づきにくいし同乗者だからといって苦言を呈することは、よほど親しくない限り無理でしょう。
それすらも「気づいたら教えてよ〜」なんてレベルではいけません。
そんなことは自分で気づくしかありません。

私は、基本的に酒も煙草もやりません。
皆と飲むお酒は好きですが、親から酒に弱い遺伝子をもらったので意識はあるのにすぐに真っ赤になってしまうのです。
それだけに、これ以上飲むと確実に醜態を晒すという量が分かっているつもりです。だから自制しています。
だから酒を飲むのは、誘われたときと、たまに一人で飲みたくなったときくらいしかありません。

煙草も吸いません。
なぜなら、リラックスや味わいを求めるよりは、見栄を張るアイテムだという認識が自分にはあるからです。
愛煙家のすべてがそうだとは思いませんが、灰皿の灰を車外に捨てたり車内臭や自分の体臭に気づかなかったり。
そういうのを実際に何度も見てしまうと、マナーある大多数の愛煙家には申し訳ありませんが、ネガティブなイメージのみ付きまとうのです。
呼吸器官を冒してまで見せる見栄など、片腹痛いです。

カッコよく嗜める量と、煽られ醜態を晒してしまう量。
大事なのは、その境界線をしっかり認識できているか、ということです。

サムライたる者、醜態を晒すなかれ。


ミニバンに甘んじない。

頻繁に大家族で旅行するというのなら、そういう選択もいいでしょう。
車庫が狭いからスライドドアつき車両にしましたというのも、まあいいでしょう。

しかし、核家族ばかりの現代において、3列目のシートなんか本来不要なはずです。
それとも単に、妻が広い車内がイイというからミニバンにしましたとでもいうのでしょうか。

情けない。
あなたは本当に、お抱え運転手に甘んじていても良いのですか?

家の財布くらいは、妻に持たせてあげてもいいです。
それでしっかり家計をやりくりしてくれるのなら、全面的に信頼してしまうのもいいでしょう。
それに普通の女なら、信頼すればそれ以上の働きをしてくれるから、自分は家計の細かい銭勘定を考えずに済みます。

かといってクルマの決定権まで信頼してしまうのは、いかがなものでしょうか。

男と女では、クルマに求めるものが違います。
私の経験上、女がクルマに求めるのは、ボディスタイル、インテリアの他に、実用性があります。
しかし男は、エンジン性能や装備の豪華さに目を奪われがちです。
もちろん統計を取ったわけではなく、私の個人的主観にすぎないことを付け加えておきます。

両者とも欲しい車が不一致になるケースは多いはず。
だからといって運転手の好みを犠牲にしてまで、同乗者優先で考えたクルマを選択して後悔しないのでしょうか。

私なら、絶対、後悔します。

クルマに限らずこと高い買い物ならば、最終的に家長が決定権を持っていると考えています。
いい人ヅラしてどんどん決定権を与えていくから、どんどん信頼されなくなるのです。

それで妻子に嫌われたら?

嫌われても構いません。
きちんと食わしていざという時に外敵から守っていけば、それでいいのです。
それに気づかない妻子だったら、所詮はその程度しか認識できていないだけなのです。

くだらないフェミニズムがはびこって、守られているということすら気がつかない女子供が増えているように感じます。
度量の小さい男が増えたこともあるが、守る者を小バカにする風潮がさらに事態を悪化させているように思えます。
祖先を戦犯扱いにして、女子供向けのバラエティではダメオヤジばかりがネタで叩かれる風潮です。
バカ情報を垂れ流すメディアも悪いですが、それを真に受けるだけの視聴者にも罪はあります。

男は、煙たがられてナンボです。
正しいことは正しい、誤りは誤りだと、はっきり言えばいいのです。
そして傍若無人に振舞うことを諭す存在でもあります。
そのことで、嫌われたとしてもいいのです。
なぜなら、目的は生き方を示すことであって、女子供のご機嫌取りじゃないからです。

日々の細かいことは全面的に信頼しつつも、重大な局面では指針を示しましょう。

大事なのは、迎合することではありません。
生き方を示せ、ということです。

サムライたる者、女子供を甘やかすなかれ。


あと10年もすれば、「気概」なんて言葉すら使われなくなって、言えば失笑のネタになってしまうのかもしれません。

女に対して憂う時も多いが、男に対しても同じぐらい憂えています。

大黒柱なんて言葉もあるように、男には融通の利かない人が多いです。
悪い言い方をすれば、小回りが利かないということです。
しかし別の見方をすれば、生き方の基本コンセプトがフラフラせず安定しているということでもあります。

あまり要領が良すぎると、腰の軽い人とみなされて信頼されにくいものです。

家族、学校、そして職場とどこにいっても組織社会だから、気を吐きつづけるのはなかなか容易ではありません。
人生なんか失敗してナンボ、そして嫌われてナンボなのです。
そこで離れていく人間は、所詮その程度の付き合いでしかなかったということ。
友達100人できるかな、なんてのは子供の戯言にすぎません。

殺人、強姦、暴力、窃盗。
これらを率先して行なわなければ、嫌われることを恐れる必要はありません。
ある種の狂気に近いですが、そこまでの気概はあなたにありますか?

好感度だけではありません。
サムライであろうとするならば、以下のことにも気をつけましょう。

  • サムライたる者、寡黙であれ。
  • サムライたる者、親不孝をするなかれ。
  • サムライたる者、感情的にキレるなかれ。
  • サムライたる者、無闇に大口を開けるなかれ。
  • サムライたる者、礼儀と行儀を失うなかれ。

人をはねたり自己顕示欲に駆られたりする前に、一度冷静になって、謙虚になりましょう。
そして、女を尊敬しても男は尊敬されにくいこの時代。
それでも良識あるほとんどの女子供のために、この精神も付け加えます。

  • サムライたる者、黙って女子供を全力で守れ。

それがサムライの器量というものだと思います。

サムライたる者、内面で生き様を語りましょう。

「走る剣豪」を目指せ。

追記(2004.02.08記)

映画「ラストサムライ」が良かったとか
福本清三さんがカッコ良かった、というだけではありません。
男女問わず、気概とは何かを考えて欲しくて書きました。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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