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#309 / 2003.12.01

スノードライバー

雪の降る季節、雪対策はお済みですか?

何年走っていても、雪には手を焼かされます。
雪道ドライブ、雪おろし、雪対策。
まだ雪降る地域は限られていますが、日に日に都市部でも雪景色か見られることでしょう。
初雪前には、せめてスタッドレスタイアに履き替えておきたいものです。

雪は恐ろしい。

ここで、私なりの準備を記します。
愛車に対してどんな準備をしておけばよいかというと、 「タイア」と「ガラコ」と「雪かきセット」です。

タイアは、もちろんスタッドレスタイア。
夏用タイアと同じで、ちゃんと溝があるものを履きます。
また、タイア溝によく小石が挟まってしまうのですが、こまめにほじくり出しておきましょう。
水はけが悪くなってスリップしやすくなるからということもありますが、 小石やガラス片などの異物が走るうちにどんどんめり込んでしまうからです。
事故を防ぐためにもタイアの寿命をもたせるためにも、挟まった異物は取り除いておくとよいのです。

ガラスコーティング、略してガラコは、ガラスに被膜を作り撥水効果をもたらします。
被膜は雨の日に有効なのですが、雪の日はもっと有効です。
ガラコを塗っておくと、積もる雪がウィンドウに氷結しません。
逆に言うと、塗っておかないとガラスにガリガリ凍りつくのです。
結果、ウィンドウに付いた雪おろしが楽になります。

雪おろしセットもそうですが、準備しておくと、断然、楽なのです。
雪に不慣れな人は、いざとなったら手や熱湯で雪おろしできると思っているかもしれませんが、 硬くなった氷塊は、手だけではなんともなりません。
こうなると熱湯をかけて溶かそうとしたいところですが、ただでさえ冷え切ったガラスですから、ヒビが入ってしまいます。
したがって、熱湯で溶かそうとするのは、愚策です。>
つまり、準備しておくと楽、というよりは、準備しないとどうにもならないのです。

これは、仙台市北部の工業団地にクルマ通勤していたときに、気が付いたのです。
吹雪のひどい日でした。

仕事が終わり駐車場に戻ると、無数の雪だるまができていました。

雪をかき分けクルマにたどり着くと、ルーフアンテナと立てておいたワイパーだけがにょっきり生えてました。
クルマの周囲を足で踏み固めて、足場作りから始めるしかありません。
なんとか一周できるまでこぎつけ、雪が車内に入らないように運転席のドアを開けます。
幸い、キーレス仕様なので、鍵穴が凍っていたとしてもドアが開けられました。
リバースに入っていたギアをニュートラルにして、エンジンをかけて、ヒーター全開にして、早速雪おろしをしました。
そして、さぁ雪おろしブラシを出そうとリアハッチを開けようとすると、ありえないくらい雪で重くなっているのです。

そんなこんなで雪おろしです。
30センチ以上積もった雪を見ると、おろす前からげんなりしそうです。

ルーフ、ウィンドウ、ライトの順でおろすのですが、なにせ雪が重い。
おろしてもおろしても、降り続く雪。
なかなかキリがありません。
その時、ガラコを塗っていて良かったと思ったのです。

ガラコ済みだと雪おろしブラシで5分のところが、ガラコなしだと20分も30分もガリガリ落とさないといけないのです。
もちろん車内でヒーターを全開にしていても、です。
ただでさえ体力を失っているときに、無用な作業を減らすことができるわけです。
つまりウィンドウの氷結を防ぐことは、雪のシーズンにおおいに役立つのです。

とにかく、雪をなめてはいけません。


実は、まともに走れません。

スタッドレスタイアのCMを見ると、性能を示すために、アウディだのBMWだのをCMに出してはキッと止めてみせるのです。
あのCMは、そのまま受け止めてはいけないと思うのです。

「普通に走行して」ちゃんと止まるわけではないことを、知っておく必要があると思うのです。

ABSだろうと4WDだろうと、時速何10kmで走る鉄の固まりはすぐに止まれません。
乾燥路面に比べると、制動距離はどうしても伸びるのです。
ブラウン管には、クルマが完全に止まるシーンだけしか映されていないわけです。

過信してはいけないのです。
たまにパジェロやランドクルーザーみたいなオフロード車が雪道を飛ばしているのですが、 正直、死に急いでいます。

私も過去、農道で経験があります。
4WDでABS付、さらにスタッドレスはいているからと、田舎の1本道を2速30km/hで飛ばしたことがあります。
たった30km/hですが、田んぼの真ん中に幅1台分しかないような道ですから相当速く感じるのです。

次の十字路を曲がろうとブレーキをかけたら、ABSの激しい突き上げとともにどうにもできない私がいました。

タイアがロックしてしまっているのですが、止まろうとしているから、ブレーキは緩められないのです。
結局、10メートルちかくオーバーしたのでした。
もし行き止まりだったら、壁に激突したか、田んぼに落ちていたことでしょう。

その後、焦って後退しようとアクセルを強く踏んだら、4輪すべてがホイルスピンして進めないのです。
いくら4WDだからといっても、慎重にアクセルを踏まざるを得ないのです。
誰もいない農道だったことは、他人に迷惑をかけなくて幸いでしたが、誰にも助けてもらえない最悪の状況でもありました。

どんなにブレーキを踏んでも、ツツーと滑ってしまう。
タイアがロックしたら、駆動方式なんて関係なく滑る。
それが怖いから、みんなノロノロ走らざるを得ないのです。

どんなに高性能でも、「止まらないものは止まらない」のです。


雪の少ない地方から来る方へ。

仙台と宇都宮を何度も往復したから分かることなんですが、急に天候の変わるポイントがあります。
東北道で言えば、那須インターと白河インターの間がそうです。
この地域が一番、標高が高いのです。
浦和や宇都宮では晴れていたのに、那須をこえたら途端に雪景色になった、というのは普通にありえるのです。

だからこそ、雪道に対するドライバーの意識は地域差が激しい。

高速道で事故渋滞などときくと、結構、他県ナンバー車が当事者として巻き込まれたりしていたりするのです。
オールシーズンタイアなら大丈夫と思いがちですが、ノーマルタイアと比べれば少しマシなだけというだけで、 雪道ではスタッドレスタイアには全然及ばないのです。

とくに雪とは無縁のドライバーの方に、強くお願いがあります。

雪は、怖いです。
そして、鬱陶しいです。
前準備はしなければいけないし、事故に気をつけて慎重に慎重に走らなければなりません。

そしてこれは少し暴論になりますが、甘い意識で雪道を走るくらいなら、走らないでください。
スタッドレスタイアを履いてゆっくり走るか、でなければクルマは諦めるか。
それくらいの覚悟で来ていただきたいのです。

また対策は立てたとしても、立てたからといって完全に防げるものではありません。
いかに被害を未然に防いでいくかが、大事なのです。

まず、雪に過信しないで、スノードライブを楽しんで欲しいのです。

雪で過信しない。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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