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#303 / 2003.11.03

全力疾走

全力ダッシュせざるを得ないときもあります。
高速道への進入、他車の追い越し、急勾配の登坂、それから踏切を渡るときには、1段低いギアで一気に加速しましょう。
なぜかといえば、すべて危機回避につながるからです。

高速道への進入時は、走行車両と同程度の速度を出して自分が障害物とならないようにします。
追い越しもそうで、追い越す対象よりもさらに速いスピードを出さなければ、あなたは永遠に追い越せません。

登坂時は、どうしてもスピードが鈍りますから余計にアクセルを踏む必要があります。
「登りだから遅くなるのは仕方ないよね」という人もいますが、 後続車を考えていない自己中心的な考えでしかありません。

これらもそうですが、踏切では、とくに注意が必要です。


踏切での基本は、歩行者や自転車をうまくやり過ごして、左右を確認して、 前車が渡りきって、さらに踏切を渡った先に自車分のスペースがあるか確認してから、一気に渡ることです。
とくに大事なのは、この「渡った先のスペース確認」です。

踏切だと前車に続いて渡ってしまう人が、とても多いのです。
これを見るたび、他人事ながら冷や汗と鳥肌を感じます。

踏切内で閉じ込められると、脱出できずに踏切事故を引き起こします。
アクセルを踏んでも、線路にタイアをとられて前に進まなくなるのです。

踏切でハマると、脱出方法は容易ではありません。
MT車なら、1速かリバースにギアを入れて、クラッチを切らずにエンジンをかけなおします。
AT車になると、もうお手上げでNレンジにギアを入れて、周りの人達に押してもらうしかありません。
だからこそ、前車が渡りきって、さらに渡った先に自車分のスペースを確認してください、というわけです。

もしも、踏切事故を起こしてしまった場合、自車だけでなく電車の乗客にも被害が被るのです。
払いきれない賠償金が、ドライバーに請求されることになります。

具体的に、どれくらいの金額が請求されるか、調べてみました。

10年近く前、大型貨物自動車と列車の衝突事故がありました。
その大型貨物自動車は、最大積載量を超える山砂を積んでいました。

結果から言えば、運転手・運転依頼会社・山砂販売会社側に請求された金額は、103,476,892円プラス年5%の利息分です。

内訳を見ると、廃車1両に伴う損害、修繕費、人件費、代行輸送費、払戻・キャンセル料、支社管内諸経費、 それに葬儀費用が含まれています。
これでも鉄道会社の損害填補金として、10,000,000円減額されているわけです。

1億円なんて、資産家でもない限りとても払えません。
後ろに煽られてもかまわないから、前車が抜けきって、さらに自車のスペースを確認してから一気に渡ってください。


しかしながら、アクセルを踏むことに抵抗を感じる人が多いです。
聞けば、燃費悪化や排気音を気にしてしまう、とのことです。
そのせいか、加速することに罪悪感を抱いてしまうのかもしれません。

エンジンは、そうそう壊れません。
市販車であればリミッターがついているので、 レッドゾーンまでアクセルを踏み込んでも、ある程度の回転数が落ちるように設計されています。
とはいえ、一般的なドライブをしている限りは、そこまで回転数は上がらないはずです。

なかには、頑なに加速しない人もいますが、そちらはもっと危険です。

ゆったり安全運転することは大事ですが、そのためには流れにあわせたスピードを維持することが必要なのです。
なかには、ここは50km/h規制だから51km/h以上は絶対出さないというドライバーもいます。
諦めてくっついてくるだけの後続車もいますが、いつかは、クラクションやパッシングで激しく煽られるでしょう。

煽られそうなときは、早く抜かせてうまくやり過ごすのが無難です。
1車線であれば、左ウィンカーを上げながら(右もありました。ご指摘多謝です)左側によって走ればいいのです。
すると、後続車は勝手に追い抜いていきます。
この技術を知っているだけで、無用なトラブルを起こさずに済んでしまうのです。

いずれにせよ後続車の渋滞を引き起こす張本人になってしまうようでは、まだまだ下手です。
原則はルールに従わなければならないのですが、かといって杓子定規に「絶対規則遵守」というのは間違いです。

公道は、社会の縮図なのです。
そこに人が存在するから、煽りもあるけど、譲り合いもあるのです。
ガチガチに規則遵守するだけなら、ロボットと同じです。

加速して危機を回避するというのは、そういうことです。
みんなが不幸になる事故を起こさないためにも、自分の進路を確認して一気に加速するのです。

TPOにあわせて加速しよう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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