トップ > コラム > コラム No.28
 
トップ > コラム > コラム No.28

#28 / 2001.07.02

トールゲート

有料道路には料金所があります。
東北道浦和本線ICなど交通量の多い高速道の起点は10以上もの出口があります。
実にすばらしい。
待つ人の気持ちが分かっている造りです。

これを見たとき、金融機関にあるのATMを思い出してしまいました。

トールゲートもATMも待たされるのは同じなのに
この違いは何でしょう。

ここで少し考えてみましょう。
トールゲートもATMも5台用意されているとします。
待ち行列に20人並んでいるとします。
現在、利用者は誰もいません。
さあ、どうなるでしょうか。

トールゲートは待ちの少ないところへ並べばいいので、 最初の5人がトールゲートを使えば、残り15人待ちですが各ゲートに分散します。
だからどこかに並べば、だいたい3人待ちで自分の順番が来ます。
3人だと、普通、待たされるなと思いますが、他の列も3人並んでいるので大人しく待とうかなと思います。

ところがATMは、いったん、一列に待たせようとします。
この行列で待って、どこか空いたら一人づつ利用してね、といっているのです。
だから20人の待ち行列なら、残り15人が一列に並ぶことになります。

3人待つか15人待つか。
圧倒的に3人待ちに並びたくなるものです。
これは人間の心理です。

以上から、トールゲートに分があるように思います。

こう書くと、ATM回転率の高さも考慮すべきではと言う人もいますが、ATM方式では回転率は思ったほど高くありません。

なぜでしょうか。
その理由は3つあると思います。

  1. 個々に終了する時間に差がでる
    確かにATMは利用が特殊です。
    払うだけのトールに比べ、 ATMは引き落し、振込、残高照会等と複数の作業が行えます。
    だから、すべての利用者がすぐに取引終了とはいかない訳です。

  2. 利用者のスピードの差
    さらに、全ての利用者がそつなくこなせるわけではありません。
    速い利用者もいれば、遅い利用者もいます。

  3. 責任逃れ
    しかも、複数あるATMのおかげで、 自分が遅くとも他が空いてるからと急ごうとしなくなります。
    利用者は多少遅くともいいかなという意識が働くからです。

中でも一番の原因は、3.の責任逃れです。
利用者がすぐ後ろにいないことで安心してしまうのです。

自分が安心している分だけ、後ろで待つ人の時間を奪っています。
追越し車線でとろとろ走っているクルマと似ています。
すぐ後ろに他人がいる焦りがまったくありません。

とにかく、一連の流れにかかる実時間が同じだろうと差があろうと、心理的時間が短いのは、やはりトールゲート式です。

あなたは、心理的イライラを与えていませんか。

選択する自由をプレゼントしよう。

サイト内リンク