トップ > コラム > コラム No.267
 
トップ > コラム > コラム No.267

#267 / 2003.05.30

radio FM 55.5MHz

苦労している時期に聴いたものほど、一生忘れられません。

大学生の頃、「赤坂泰彦のミリオンナイツ」という番組をよく聴いていました。
文系でもなく、ましてや小遣いも稼がないといけない学生でした。

お金はないし、講義は難しい。おまけに毎週実験レポートも出さなければならない。
高校で簿記も勉強していた私が、理工系の学生になった当時は、結構苦労していました。
「大学生は楽そうだね」なんて言われた日には、「お前に何が分かるんだ」と突っかかりたくなる生活でした。

毎日ヘトヘトになっていたころは、DJ・赤坂泰彦さんの軽快な口調が数少ない楽しみでした。
どこからかかき集めてきた「うっさんくさいポップス」に笑い、なぜかADの女の子が喋っていることに戸惑いもしませんでした。
そして「Happy go lucky!(なるようになるさ)」の決めゼリフを聴くと、 「明日も頑張ろうかなぁ」などと自分を励ましたりしたものです。

それが親父のクルマを乗り回し始めた96年。
この頃から、カーラジオから聞こえる声が好きでした。

ミリオンナイツの始まる22時が、たまらなく待ち遠しかったものです。

でも、それはすぐに過去のものになりました。
97年9月にミリオンナイツは終了したのです。
理由は、赤坂さんと局側との意見の相違。
放送終了の翌日、同じ時間帯に赤坂さんの声はありませんでした。

寂しかった。

お気に入りが1つ消えると、とても辛いものです。
でもそれにすがっては、進めるものも進めません。
よい想い出ほど、胸のうちに秘めておくものです。

さて。

ラジオほど、想い出に残るメディアはありません。
むしろテレビや新聞で、想い出に残る内容と言うのは少ないです。

ラジオは能動的に聴いて取り入れますが、テレビは受動的に受け入れるだけのメディアです。
テレビは自分の意思で見るだろうと言う人もいますが、 お仕着せのテロップに笑わされているようでは、まだまだ受動的です。

こう考えると、ラジオは、カーライフに一番適したメディアです。

走行中の運転手になった気持ちで考えてみましょう。

例えばテレビは、画面にクギ付けになってしまうから、他のことができません。
カーテレビが市販されていますが、よそ見運転はできないのでカーライフには不適です。

新聞も同じで、せいぜい見出しの14文字くらいしか読めません。
それに新聞は、車内にあると勤務中のような印象がしてしまうのです。

テレビや新聞では、走ることに集中しなければいけない運転者の邪魔をしてしまうのです。
見ながらや読みながらというのでは、まともなドライビングはできません。

でも、聴きながらのドライビングはできます。
好きなDJの声で走る道は、自分の元気になります。
時計代わりに、ラジオの交通情報を聴く人もいるかもしれません。
そうでなくとも、知らない街でラジオ番組を聴くだけでも、新鮮でドキドキします。

走りながらドキドキできるのが、カーラジオなのです。

カーラジオを聴こう。

追記(2003.05.30記)

もし番組が復活するのなら、また聴きたいものです。
ミリオンナイツ。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

サイト内リンク