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#263 / 2003.05.21

ドライバー再検査

思えば、クルマには検査ばかりです。
1ヶ月点検、6ヶ月点検、12ヶ月点検。
そのうえ車検まであるときたものです。

でも、これは必要です。
定期的にメンテナンスを行なうことで、クルマの状態を把握できるからです。
それだけではありません。
クルマ整備に関心のない一般ドライバーのために、無理にでもメンテナンスを促す意味があるのだと思います。

クルマの調子を保つことは、オーナーの「義務」です。

いつもなら「大事です」や「必要です」と言いたいところですが、こればっかりは「義務」と断言します。
いざというとき、乗員だけでなく周囲にいる歩行者や二輪車などに多大な被害を与えてしまうからです。
時として、クルマは殺人の道具にもなりえます。
整備不良車は、即修理しなければならないでしょう。

そうならないように、一人ひとりのオーナーが点検整備を行なうのは当然だと思うのです。
おかげで街中を走るクルマは、整備の行き届いたクルマが多く走っています。

ところで。
ドライバーは、どうなのでしょう。

現状では、違反や免停を喰らわない限り、再検査らしきチェックは無しです。
免許更新時にお金を払って、写真をとって、講義を聴いて、ハイおしまい。
視力検査はやったけれども、実技検査はまったくやったことがなかったりします。

それって、まずいのではないですか?

正直、危なっかしいドライバーをやたら多く見かけます。
車線変更でウィンカーはあげないし、横や後ろなんか全然見ていないドライバーばかりです。
休日のショッピングセンターに行けば、それこそ原付感覚で走っているのですからたまりません。

運転するに値しないと思います。
技術もないのに、「免許」を交付されているなんてバカげていませんか?

走るためには、思考力が必要なのです。

路地のすれ違いで、どっかり止まっていませんか?
後ろもみないでチンタラ走ってて、後続車が何を思うか知っていますか?
前が詰まった青信号で突っ込んだら、反対の右折車両が通れないのではないですか?

それをやったら相手の迷惑になる、ということを考えられないなんて、いい迷惑です。

「迷惑だよ」などと言われたこともありませんか?
それはあえて、相手が口にしないだけです。
相手が言わなければ気づかないなんて、本当はすごく恥ずかしいことなのですよ。

また、自分は「誰にも迷惑かけていない」と開き直る人もいます。
そんな狭い了見なんか、聞いていません。
かけている迷惑に気づく能力すらないんだ、と自分で晒してどうするのですか。

もちろん、思考力だけでなくて技量があることも前提です。
学科が満点だから公道を走らせていいなんて、ありえません。
縦列駐車も坂道発進も、できてはじめてドライバーとしての資格が生まれるものです。

満足に操れる技術と、迷惑を与えないための思考力。
この2つが、ドライバーに求められるのだと思います。

AT車だから技術はラクという人もいるでしょう。
では、緊急時のパニックブレーキは踏めますか?
お手上げでブレーキペダルから何から離したりはしませんか。
また、タイヤが破裂したとき、自分でタイア交換ができますか。

思考力も、また同じ。
ベテランだからなどとタカを括っているドライバーほど、初心者以上に迷惑だったりするものです。

クルマだけでなく、ドライバー自身も再検査する必要があるのかもしれません。

免許をもっている身でこういうのは非常につらいですが、 相手の生命を絶つ可能性すらある自動車免許なのに、ホイホイ更新させてくれるというのもいかがなものでしょうか。

免許センターも商売だからと言ってしまえば、それで終わりかもしれません。
しかし、多少の実技検査くらいはあっても良いと思うのです。
もちろん、更新時に脱落者が生まれてしまうのは仕方ないでしょうが、自分の運転技術を見直そうとするきっかけにはなると思うのです。

クルマに厳しく、人にも厳しく。
事故を減らし安全を求めるなら、これくらいでちょうどいいのかもしれません。

どんなにハードが進化しても、それを操る人間が進化しなければ何も変わりやしないのです。

自分をメンテナンスしよう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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