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#248 / 2003.03.17

砂漠からの生還者

8月5日未明、合衆国南西部の砂漠に軽飛行機墜落。
私達に幸い怪我はなく、また機体も残ったが、エンジンと操縦士は燃え尽きてしまった。

見渡す限りの地平線。
燃え残りとなった機体に、点在するサボテン。
気温42℃。地表は、さらに熱い。

翻って私達は、半袖シャツに普通の靴。
手持ちは$100に満たない現金とタバコ1箱、それに1本のボールペンしかない。

どうにか生還しなければならない。

飛行機が燃える前に、なんとか荷物をかき集めた。
良かった。
とっさに持ち出したおかげで、すべての道具が使える。
以下15点。

アイテム順位
フラッシュライト 
ジャックナイフ 
航空地図(墜落現場付近) 
大寸レインコート(プラスチック製) 
方位磁石 
包帯キット 
45口径銃(装弾済み) 
パラシュート(赤・白模様) 
塩のビン(タブレット1000錠) 
「砂漠の食用動物図鑑」1冊 
水(1人1リットル) 
サングラス(1人1つ) 
ウォッカ(2リットル) 
外套(1人1着) 
化粧用鏡 

生き残るために、この中で必要なものから順位づけして欲しい。


以前、私の研修で使われたテーマです。
実際の例からは、ところどころ変えてあります。

当時の私は、水、ナイフ、ウォッカ、銃、包帯キット、というように順位づけました。
やはり、水が一番大事だろうという考えからです。

あなたは、どう順位づけましたか。

 
実は、この中で一番大事なのは、「化粧用鏡」です。

光を反射させて現在地を知らせることで、80%の確率で助かるということです。
砂漠で体力が奪われて動けなくなると、声が出せません。
狼煙も上げられません。
銃は、武器としてではなく音を出す装置として使えますが、弾数に制限があります。
鏡には、使用回数制限はありません。

それから脱水を防ぐために、外套と水が必要となります。
いかに水分を失わずに済むかがポイントなので、塩のタブレットは論外です。

セオリーとしては、むやみに動かず立ち止まって救出を待つことが懸命です。
もちろん一概には言えなくて、例えばジャングルでは水分確保や人目につくよう川を探しに動くこともあります。

アイテム順位理由
フラッシュライト4夜に合図を送る
ジャックナイフ6土を掘る、木を切る
航空地図(墜落現場付近)12ちり紙代わり
大寸レインコート(プラスチック製)7水集め用
方位磁石11うろつくのは危険
包帯キット10砂漠ではもっとも衛生的
45口径銃(装弾済み)8音を出す装置
パラシュート(赤・白模様)5遮蔽物、合図代わり
塩のビン(タブレット1000錠)15脱水の危険
「砂漠の食用動物図鑑」1冊13せいぜい暇つぶし
水(1人1リットル)3一気に飲む
サングラス(1人1つ)9眼病予防
ウォッカ(2リットル)14アル中は脱水をおこす
外套(1人1着)2脱水を遅らせる
化粧用鏡1現在地を知らせる

生きるためには、ジッとすることも大事です。

例えば、高速道路でトラブった場合。
路肩まで寄って止めます。
ここまでは良いのですが、そこで作業し始めてしまう人がいます。

それは自殺行為です。

また夜など、他車のドライバーも疲れています。
先行車に間違えられて激しく追突されてしまう原因にもなります。
当然、死亡事故になってしまいます。

そしてハザードを出し、三角板をクルマの後方50mに立てます。
50mないと、眠たそうなドライバーには伝わりません。

それから、救援の電話を出します。
JAFだと、短縮電話で「#8139(シャープ・ハイサンキュー)」です。
もしくは、保険会社のロードサービスにコールします。

あとは全員退避です。
とにかくこればかりは、ガードレールの外で救援を待つしかありません。

最後にもう一度、高速でのトラブル時の対応を書いておきます。

  1. 路肩駐車
  2. ハザード+三角板50m
  3. 救援要請(JAF等のロードサービス)
  4. ガードレールの外で待機

やるだけやれば、あとは天命を待つだけです。

むやみに動かない。

追記(2003.03.17記)

頑張れ、受験生。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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