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#240 / 2003.02.10

キモカワイイ

「あっ、あのクルマ、カワイイ〜!!」
「このデザインはねぇ〜、う〜ん、ビミョー」
「なに?! このクルマ! キモッ!!」

クルマだけに限りませんが、人やもの、それらの行動について抱く印象は、十人十色です。
割合はさまざまですが、あるものに対して好感を抱く人もいれば、嫌悪感を抱く人もいます。

女性としゃべると、カワイイ、キモイといった感情をストレートに表現する言葉に出会います。
もっといくと、キャーです。
昨年のワールドカップでは、日本中で「キャー!ベッカム様〜」の黄色い合唱が聞こえてきました。
普段サッカーに興味のない女性が言う声援には、苦笑いするしかありませんでした。

これがもし男性がしゃべれば、途端に変な人扱いされてしまいます。
それだけ、女性が感情豊かに生活している表れでもあります。

でも、最近、この感情表現に違和感を覚えます。

カワイイって何?
キモイって何?

とりあえず、今までの経験から私はこんな風に考えてみました。誤解を承知で書いています。

< カワイイ > 自分が「受け入れ」られるもの。
< キモイ >  自分が「受け入れ」られないもの。

これに、ビミョーという言葉もあります。
でもビミョーという時は、明らかに「それは違うだろぉ」という表情です。
キモイをオブラートに包んだ表現なだけで、意味的にはキモイを弱めた言葉のようです。

しかもこれらの言葉は、一人ひとり基準が違うのです。
傾向としてなんとなく「みんな」がそう感じているからという人もいますが、 「みんな」といってもせいぜい身の回りの友人2、3人だったりします。
狭い世間をの「みんな」を、一般化してはいけません。

さて。

カワイイやキモイ。
感情を表すことは構いません。

でも、そこで思考停止していませんか?

カワイイものは、カワイイでおしまい。
キモイものは、キモイでおしまい。
つまり、第一印象だけで自分が受け入れられるかどうかを決め付けてしまってはいませんか、ということです。

第一印象さえ良ければ永く受け入れられる反面、敗者復活はありえないとしたら、ずいぶん頑固です。

実際、クルマも人間も洗練させることが可能です。
ベースが旧車だとしても、エンジン載せ替えや足回りおよびボディ強化など、現在技術を織り込むことは可能です。
また、マイナー車であっても、パーツ流用や自作して自分好みに仕立てている人はたくさんいます。

人間でいえば、見た目が地味だろうと中身はいくらでもグレードアップできる、ということです。
本を読めば、いろいろな考えを自分に取り込めるでしょう。
嫌な経験を積めば、きっと素晴らしいサービスマンになれるでしょう。
もちろんクルマで走れば、たくさんのドライバーを目にするので人間観察力も身につくでしょう。

化粧や衣服で着飾るだけでなく、内面も洗練していくことが大事です。

要は、魅力度を上げようということです。
自分の魅力はこの程度でいい、ということはありえないわけです。

魅力度は変わります。
過去に出会ったから今もその程度の魅力に違いない、というのは狭く頑固な考えでしかありません。

過去に肯定したものでも、今は否定することはあります。
当然、過去に否定したものでも、今は見直すべき肯定部分はあります。

極端な話、過去のたった1つの特徴だけで、すべてを分かったかのような態度はとりたくないものです。

たった1つの肯定で全肯定、たった1つの否定で全否定。
これでは、独裁国家と変わりません。

大事なのは、自分の判断が普遍的で永久的なものだと勘違いしてはいけない、ということです。

柔軟な判断力を身につけよう。

追記(2003.02.10記)

まぁ、男性の感情表現なんて女性の1割も無いんだからさ。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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