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#204 / 2002.11.05

チョイス

三菱自動車が軽自動車を除く乗用車各種にオプション組合せ制度を撤廃する、と報じられました。
これはおそらく、三菱が初めてです。
三菱は、この制度を「カスタマーフリーチョイス」と呼んでいます。

従来は、新車購入を考える時にグレードを選んでいました。
ベースとなる車にいろいろなオプションを付加することでバリエーションを増やすのが、従来のグレードでした。
ではなくて、ベース車の装備を絞り、好きなオプションだけを載せていく方法です。

これを聞いたとき、マクドナルドに近い販売方法だと感じました。

マクドナルドは以前、セットとしてハンバーガーにポテトやジュースをまとめて販売していました。
でも、ポテトはいらないけれどナゲットが食べたい場合は、 セット+ナゲット単品かそれぞれ個別に買わなければいけませんでした。

従来のセット販売が、自動車のグレードに近い考えでした。
セット名やグレードを指定することで、提供側が決めたお仕着せの品揃えでしかなかったわけです。
でもそれだと、欲しいものは別枠だったり不要なものまでついてくる可能性があったのです。

そこでマクドナルドでは、マックチョイスと銘うって自分の好きな商品を3種類選べるようにしました。
そうすると、今以上に好みを反映させることができます。
三菱は、このマクドナルド方式のメリットを自動車販売で具現化しようとしています。


好きな商品だけを選択できるというのは、いいことです。
しかし、とても決断力が求められます。

グレードやセットメニューがあると、何も考えずに頼んでしまいがちです。
かつては、それでも良かったのです。
とりあえずこれくださいと言えば、そのものが出てきました。
でも「とりあえず」というのは、考える手間を省いてしまう不思議な言葉です。
「とりあえず」に慣れてしまうと、優柔不断に陥ります。

今は、選択ができる時代です。

お見合いが減少したのも、再就職思考が増えたのも、 自分の人生だから悔いのない選択をしたいという意識が根付いてきたからです。
本命でないお仕着せの婚約者や、あまりやりたくない仕事をし続けるといったような我慢人生は、 実は美徳ではありません。

でも、選択するからには自己責任も伴います。

例えば、絶対、甲斐性無しだと分かっているのに結婚しておいて、 「私がこんな人生になったのは、アンタのせいよ!」というのは筋違いです。
選んだ側にも責任があるというのは、こういうことです。

つまりは、「選択の自由=自己責任」ということです。
すべてにおいて、自由と責任はワンセットです。
だからこそ、選ぶ時は真剣に選びます。

何が自分に必要なのか、何がいらないのか、本当にこれでいいのだろうか、本当は間違いなんじゃないだろうか。
不安だから、いろいろ見聞きしたり本を読んだり、あるいは実体験してみます。
自分の考えをつけていくのです。
そうして、こうしようと決断できるのです。

要は、選ぶことで決断力が鍛えられる、ということです。
三菱自動車やマクドナルドの販売方法は、決断力を付けなさいよ、という良いきっかけづくりなのかもしれません。

自分仕様をチョイスしよう。

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