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#182 / 2002.08.25

発券機

発券所でチケットが取れないと、恥ずかしいです。
どんなに腕を伸ばしても、クルマが発券機から離れているのだから、一旦ドアを開けるしかありません。

クルマから発券機まではおよそ40cm以内に近づけなければなりません。
肘から指先まででおよそ30cm。
運転席から腕を精一杯伸ばしても、二の腕がドアのあたりにくるだけです。
肘から二の腕まで10cmだと考えると、やはり40cm以内なのです。

発券所では、どうしても幅寄せしなければなりません。
好むと好まざると発券機に近づいていかなければ、チケットを円滑にとることができません。

ここまではギリギリ近づけるけれど、これ以上近づくと発券機にぶつかってしまうという間隔があります。
それには、自車の四隅やボディ部、タイヤの向きがどうなっているかを常に知っていなければなりません。

つまり、車両感覚を身につける必要があります。

ETCを搭載しているから大丈夫というわけではありません。
発券所はショッピングセンターの駐車場にもあるのです。
チケットを取る必要は、必ず訪れるということです。

こちらから近づいていかなければならないのは、人間関係と同じです。

あいつ嫌いだから、近づきたくない。一緒に仕事したくない。
あの人好きだから、なんとか近づきたい。できれば来て欲しい。

そうはいっても、自分の都合どおりにことが運ぶことはありえません。
嫌でも歩み寄らなきゃいけない、会うために何がしかの努力を求められる。
いつだってそうです。

だから歩み寄れる部分は、ギリギリまで寄ってみるのです。
もしくは、それ以上は相手の私的な部分だから安易に近づかない。

つまり、人間関係の感覚も身につける必要があるでしょう。

あまり親しくなければ、多少よそよそしくてもかまいません。
ところが、これからより親しくなろうとすると、相手のアラが見えたりして嫌になる時期があります。

心理学に「ハリネズミの話」があります。

冬が来るとペンギンのように群れを成して寒さを凌ぐのですが、ハリネズミは群れると針で傷つけあってしまう。
かといって群れなければ、寒さでやられてしまう。
そこで、なんとか近づいたり離れあったりしてなんとか寒さを凌ぐ間隔を知る、という話です。

ハリネズミも人間も同じです。
相手のプライベートに突っ込みすぎると気分を害してしまうだろうし、離れすぎるとそれっきりになってしまう懼れもあります。
近づいたり離れたりしてベストな距離を見つけていくのです。

人間関係に相手との間隔を考えなくてよいETCはありません。

ベストな距離を見つけよう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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