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#128 / 2002.01.25

はだかの王様(1)

カッコ悪い。
どうしても、好きになれない。
「根はいい子なんだけど」なんて言われても、受けつけないものは受けつけられない。
どうしてもダメ。そんな心境でした。

98年当時、免許を取って親父のカローラを乗りまわしながら、初めての愛車を探していました。
MTで4駆ならいいな程度の考えで、クルマ雑誌を眺めていたのです。
今でこそクルマ雑誌は数多く読みますが、当時はまったくクルマに興味が見出せませんでした。
ずぶの素人でした。

でも、前提知識がないと見えてくるものもあります。
デザインや座り心地がそうです。
感性に訴える要素は、理詰めでは説明できない部分です。
エンジン性能が良くても、ボディが頑丈でも、それらは普通の人にはどうでもいいことなのです。

クルマは、もはやファッションです。
国産の新車なら、どのメーカーでもほぼ間違い無く、故障せず何万、何10万km走れる。
基本性能の「走る」だけなら、新車の55万円のスズキ・アルトでもいいのです。

今はクルマ飽和状態。
我々に訴えるのはデザインだろうと思います。
「話せる」だけじゃない携帯電話と同じです。

同じようなエンジン積んで、似たスタイルで、同じ価格帯のクルマがあったとします。
例えばムーブ、ライフ、ワゴンR。
すべてミニバンで直列の660cc、ATモデルで90万円台から用意されています。
この選択肢で、かつ、しがらみ抜きで考えたら、結局はデザインに行きつくのでしょう。

さて、いろいろ実車を見ていくと、どうにも魅力的に見えないクルマがあります。
コンセプトが中途半端なまま生み出された、可哀想なクルマ達。
ある時ウインドウ越しに並べられる新車を見ながら、とあるディーラー前で私は思いました。
ブサイクは勘弁。
いくらなんでも、素人だからとなめてもらっては困る。
当時の私は、日産自動車にそんな思いを抱いていました。

およそ4年も前のこと。
N15パルサー、S14シルビア、R33スカイライン。
売れないクルマばかりのラインナップ。
出しては売れず。出しては売れず。
ずるずると2000年3月度には、連結赤字5,900億円をだしてしまいました。

もはやかつてのライバル・トヨタの眼中に、日産の姿は無かったのです。

デザインセンスを養おう。

追記(2011.11.02記)

文体を変更しました。

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